トヨタが自社メディアを持つ意味、メディアと広告の変化


先日、トヨタがYouTubeで重大発表を行っていました。

社長交代という非常に大きなニュースでしたが、トヨタはトヨタイムズという自社メディアを持っています。

記者会見の概念は変わる

これまでは多くの報道機関をどこかに集めて記者会見を開いて、というのが当たり前でした。

これは企業もマスコミもそうで、企業は多くの芸能人を雇って少しでもそれがテレビに映るようにするなど工夫をしています。

また、芸能人の記者会見では芸能リポーターから厳しい追及を受ける姿など、お茶の間でがっつりと時間を割いて報道されます。

しかし、ここは明らかに変化の兆しが見え始めています。

トヨタも自社メディアで発表していますが、芸能人も記者会見ではなく自分のYouTubeなどで表明するケースも増えています。

SNSやYouTubeを含む、いわゆるオウンドメディアは、もう誰もが当たり前のように使うようになりました。

もっとも、たしかに報道機関を招いて大きく扱ってもらう方が話題にもなるかもしれません。

しかしこういった重要な情報を自ら発表することで、恣意的な切り取りを防ぐ意味合いもあるかもしれません。

マスコミの仕事は、発表されたそれぞれの仕事をまとめ公開するだけのものに成り下がってしまい、意味合いは変わってしまったようにも思えます。

広告の概念も変わる

こういったメディアの意味合いが変わると、次は広告の概念も変わると予想しています。

大々的に広告を打つより、インフルエンサーにお金を渡して宣伝してもらった方がいいのでは、というところでここ10年くらいは広告のあり方はすでに変わっています。

今後は、そもそも広告主そのものがインフルエンサーになるような形で変わっていくのではないかと思っています。

企業の公式Twitterが人気になっているケースもありますが、昔に比べて今はなにかと「中の人」が注目される世の中に変わりつつあります。

それはすなわち、中の人がインフルエンサーになるということを意味しています。

既存の広告ビジネスが全部なくなるとは思えませんが、企業そのものがインフルエンサー化しモノを売る、逆にいえばモノを売るために企業そのものがインフルエンサー業に力をいれるようなこともあり得そうだなと思います。

イーロンマスクなどその最たるところで、テスラの広告なんてイーロンマスクのつぶやき一つの方が圧倒的に広がるわけです。

メディアと広告の考え方は、あまり意識するレベルの変化ではないにしろ、実はもうけっこう変わってきていますよね。