QUESTIONより:ヴィジュアル系?ビジュアル系?世界から「ヴ」がなくなる真相とは


QUESTIONより

世界から「ヴ」と言う文字がなくなると言われていますが、彩雨さんは「ヴィジュアル系」と「ビジュアル系」だとどちらがしっくり来ますか?


ここ数日間、「ヴ」がなくなるという話題が駆け巡っていますね。

「ヴ」に関してはたしかにヴィジュアル系で使う文字です。

日本語にある独自性

日本語は海外の言葉をうまく日本語の中に溶け込ませて使うという手法を使っていまして、いわゆる外来語を通常の日本語として一般的につかうことができます。

もっともヴィジュアル系なんてまさにそうで、「Visual」という英語を外来語として活用しています。

しかし日本語と英語は文字に対して発音の方法が異なりますので、英語をそのまま日本語表記にすると、どう表記すればいいのか微妙になってしまうときがあります。

ヴィジュアル、ビジュアルに関してもそうで、どちらも英語Visualを日本語表記したものですが、ここに差異が生じます。(ぶっちゃけ、自分としてはどっちでもいいです)

まぁ日常レベルのものですとそれでもかまわないのですが、統一した方が便利なものもあります。それが国名や人名など、固有名詞です。

変わる日本語表記

この 「ヴ」がなくなる騒動の発端は、国会で審議されている「在外公館名称位置給与法」の改正案によるものです。

その中では国名のにでてくる 「ヴ」を使わないようにする方針になっています。その理由としては、その方が国民になじみがあるからとなっています。

実は、これまでも同じようなことがありました。

アルゼンチン、ってみんな当たり前のようにそう表記するものですが、昔は「アルゼンティン」と表記していました。

ベトナムは「ヴェエトナム」と表記していました。そんな時代もあったのです。

実は明治時代の頃の方が、こういったカタカナ表記が今以上に細かかったのです。イメージだと昔より今の方がカタカナ表記が細かそうな気もするのですが、逆なところが面白いですね。

当時は外国の文化が急激に日本に入り込んできた時代です。

「ヴ」のようななんとも発音し難い表現の仕方は、福澤先生が日本文化に取り入れたなんて話もあります。

戦争のときに英語は敵国の言葉として排除する流れがありまして、戦後こういったカタカナ表記がリセットされ、わかりやすい、なじみのある方に統一され簡略化されたと言われています。

全てがそうなるわけじゃない

では今すぐ日本語から 「ヴ」がなくなるかというとそういうことではありません。

とはいえ、人名についてはいろんな議論があるようです。

サッカー選手で現在ヴィッセル神戸(早速ヴがでてきた)で活躍するアンドレス・イニエスタ選手がいます。

自分はかつてはwowowでバルセロナの試合を見てまして、その実況では「アンドリューイニエスタ」としていました。そのため自分の中ではいつまでたっても「アンドリュー」なのですが、こういったところはテレビ局などメディアによってどう統一するかの決まりがあるのかもしれません。

文字、発音、表記…やはり日本語と外国語はすべてに完璧な互換性があるわけではありません。なんと表記すればいいのか、なんと読めばいいのか、微妙な時があります。

現在サガン鳥栖で活躍しているフェルナンド・トーレス選手も、「トレス」と表記するメディアもかつてはありました。(いまでもあるかもしれません)

ちなみにリオネルメッシ選手も日本メディアは登場したての頃は「メッシー」と表記されてましたね。

このなんともいえないところもまた日本語文化の特徴ということで、外国については失礼のないように、そしてわかりやすいようにうまく微調整を進めながら浸透していけばいいのかなとは思いますけどね。