インターネット上での誹謗中傷は以前からありましたが、ここ5、6年はそれが大きな問題と社会全体が受け止めるようになりました。
SNSの台頭により、今までアンダーグラウンドであった部分も表にでてきてしまっているようにも思えます。
匿名性と誹謗中傷
インターネットの特徴である匿名性の高さが、こういった誹謗中傷を助長しているという考え方があります。
その一方で、誹謗中傷をする人はユーザーのごく一部であり、その人はたとえなにがあろうと誹謗中傷をするから総数は減らない、という考え方もあります。
ネット実名化というのは以前から話題になっており、Twitterも電話番号登録が必須になってきています。
誹謗中傷による裁判が行われたり、誹謗中傷による自殺なども大きく話題になったことから、以前に比べてこういった書き込みは減ったようにも感じます。
実名化で誹謗中傷は減るのか
同じく誹謗中傷が多いネット大国でもある韓国の事例を見てみますと、以前実名化を行なったが思ったほどの効果は得られなかったという話がありました。
日本ではどうでしょうか。まだネット全体での実名化はやっていませんが、個別での対応はすでに行なっています。
その一つの事例として、Yahoo!ニュースの例があります。
実は日本の中でもかなり上位に入るほどの誹謗中傷の書き込みが多いのが、Yahoo!ニュースです。
いわゆるヤフコメと呼ばれるものです。
実は、ここで実名化というほどではないにしろ、携帯電話番号の登録を必須にすることに変えました。
その結果、効果はあったようですね。
実はWebサイトにおいて、こういった実名化は誹謗中傷のコメントを減らす効果を期待できる一方で、デメリットもあります。
それが広告費の減少です。
誹謗中傷コメントをしたり、そういった書き込みを見るためにサイトを訪れる人もいるわけで、アクセスが減ることで広告収入も合わせて減ってしまうわけです。
逆に言えば、やはりネットの広告収入というビジネスモデル自体にも根本的な問題があるようにも思えます。
今後はネット全体での健全化がますますの課題になるわけで、この辺りも合わせて再構築していく形になるのかなと思います。