エー玉、ビー玉というものがあります。
ビー玉は有名ですよね。あの、駄菓子屋などでも売っているガラスでできた玉です。エー玉というのは、ラムネ(飲み物)に使われている、炭酸が抜けないようにするためのガラス玉のことです。
蓋として使える正しい一級品のガラス玉をA玉、それに当てはまらなかったものをおもちゃとして使えるようにと売り出したのがB玉、それがエー玉、ビー玉の語源となっている、という説があります。
なるほど、と思いましたが、これ実は間違った情報らしいです。
誤情報は見分けがつかない
インターネットが発達する前から、フェイクニュース、誤情報は山ほどあります。見分けのポイントとしては、しっかりと引用元、発言者があるかどうかです。
「友達の友達が芸能人の弟で実は〜」のような、曖昧な引用元はフェイクニュースである可能性が高いです。
インターネットが発達し、誰もが情報源になれる時代。こういった誤情報はきちんと見分けがつくようにならなければなりません。
とはいいながらも、誤情報を見抜くというのは非常に難しいことです。もしかしたら、このブログで紹介したことの中にもいくつか誤情報のものもあるかもしれません。
嘘も吐き通せば真実になる!?
話は戻りますが、このエー玉、ビー玉の話です。この話、実はちゃんと引用元があります。1990年に出版された「びんの話(山本孝造・著)」という本に記載された内容なのです。そこからいくつかの番組やネットなどでも広がり、エー玉という存在が浮かび上がったのです。しかしなにもないところからいきなり記載されたわけでもなく、おそらくこういう俗説はあったのでしょう。
ラムネ自体が多少ビー玉に歪みがあったとして、問題なく密閉される性質を持っていること、明治〜昭和初期の時代に正しい球体を検出できる技術があったかどうか疑わしいことなどから、A玉、B玉の考え方は否定的な意見が多く、ビードロ玉が語源であるという考え方が一般的です。
ちなみにですがWikipediaによると
2017年現在日本で唯一のビー玉製造会社である松野工業によれば、戦後大坂でビー玉を製造していた6〜7軒の会社のうちどこかが「A玉・B玉」の等級で区分していたという話を聞き、そこから松野工業でも「ビー玉」と呼ぶようになったという[4]。
との記載があります。先述の通り、引用先が曖昧です。大阪のどこの工場が、とあるならともかく、ぼかしてますからね。このぼかし方は、典型的な誤情報のパターンです。
とはいえ、エー玉で検索すると、けっこう多くの情報がでてきます。テレビなどでも取り上げられているようで、語源の一つとして扱われている記述が多いです。
正直なところ、情報というのは曖昧なものだなと思います。周りの人がそうだと思えば、そうなるところもあるのかなと。クラスメートの噂話から、歴史まできっと当てはまるところがあるのでしょう。
嘘も吐き通せば真実になる。意外と世の中そんなものかもしれません。