バンドマンなら知っとけ!商標登録の怖い話


平昌オリンピックで快挙を成し遂げたカーリング女子ですが、食べたお菓子が売り切れになるなど、競技以外でもいろいろと話題になることが多く、大きな注目を集めました。

そんな中、北海道弁である「そだねー」も話題となりました。もし今が年末だったら流行語大賞にもノミネートされたかもしれないですね。

今回、北海道の大手菓子メーカーである六花亭が「そだねー」を商標登録するということで話題になっています。

六花亭、「そだねー」商標出願についてコメント 独占の意図なしと説明(ねとらぼ) – Yahoo!ニュース

商標登録されると、「そだねー」という言葉を使った商品を発売することができなくなります。

なんのための商標登録なのか

商品の製造販売はもちろんその物質の開発から宣伝、販売まで含めて行うわけです。ただ、例えばもし他の会社が「ファイナルファンタジー」という名前のゲームを出したとき、ユーザー側は、きっとスクエニが出してるあのゲームだと思ってしまいますよね。つまり、商品というのはその中身だけでなく、名前も大きな意味を持つのです。ほかの会社がそうやってわかりにくい商品をだして消費者を惑わせることのないよう、商標登録が必要になります。

今回の六花亭の商標登録に関する件は、この「そだねー」という単語が悪意のある人に商標を取られてしまわないように先に取ったということみたいですね。独占するのが目的というわけではなさそうです。このように、商標に関してはいろいろな駆け引きがあるわけです。

音楽業界でも多い商標トラブル

ピコ太郎さんのPPAPですが、これについても商標トラブルがありました。

ピコ太郎さんも驚きの商標トラブル!エイベックス社が巻き込まれた状況を図解

まぁ、いろんなこと考える人がいるものです。PPAPを先に商標登録して、今後PPAPという単語を使って商売するなら金をよこせということです。本家が登録申請を出す本当にちょっと前に出してたみたいで、それだけにタチが悪いです。

実は「民進党」「北陸新幹線」といった単語も他人が商標登録しトラブルになっていたということがあります。こういった問題が多いことを踏まえ、特許庁もこういうのはダメだよ、という声明を出しています。

こういった商標トラブルは、海外を巻き込んで行うこともしばしばです。特に中国ではありとあらゆる単語が商標登録され、日本の商品が同じ名前で売り出せないということもあります。実は六花亭というのも中国で商標問題があり使えないそうです。

Versaillesの新バンド名はあなたが決める | BARKS

もう10年も前のニュースですが、Versaillesも同じようにアメリカで商標問題があり、アメリカでの活動名がちょっと変わりました。調べてみたら、Versaillesはちゃんと日本で商標登録されてますね。さすが。

摩天楼オペラの商標登録

摩天楼オペラというのは商標登録されていません。もし誰かが摩天楼オペラを商標登録したら、僕らはバンド名を変えないといけないのでしょうか?

自分は法律家ではないので細部に関してはわかりません。

商標に関しては商標法という法律で定められています。その中に「先使用権」という権利があります。商標登録されていない単語であっても、ある程度有名になった場合は他人が商標登録したとしても仕様の権利が認められるということです。

これもまた、ちょっとあいまいなところなんですよね。「有名」という範囲も、「どれだけ先に」というのも、何年ならOKとかそういうのないし。なので、もし誰かが摩天楼オペラを商標登録したとしても、おそらくこの先使用権を僕らが主張していき、あとはまぁ特許庁の判断?裁判所の判断?になるのではないでしょうか。一応10年前から名前を使っている証拠は山ほどありますが、どうなんでしょう。この先使用権は認められにくいという話もありますが、僕らの場合に適応されるのかどうか気になるところではあります。

みなさんもご存知の通り、摩天楼オペラはアニメ『BLOOD+』48話のサブタイトルでもあります。もちろんアニメの方が先ですが、『BLOOD+』製作陣の方々のご理解もいただき、僕らがこのバンド名であることをむしろ応援し続けてくれています。そして僕らが「摩天楼オペラ」を商標登録すると今度はアニメ側にも迷惑をかけてしまうことにもなります。商標登録はだれでもできることではありますが、みなさんも「摩天楼オペラ」を商標登録されないよう、何卒宜しくお願い致します。