これはスタエフの配信をブログ化したものです。
イギリスで地上波デジタル放送からインターネット放送への完全移行が提案され、放送の未来について議論が始まっています。日本でもTVerやNHKプラスなどのネット配信サービスが始まり、技術的にはインターネットでのテレビ視聴が十分可能な段階に来ています。固定電話がIP電話へと移行したように、放送メディアも大きな転換期を迎えつつあります。
インターネット移行の利点と課題
インターネット放送への移行には、電波利用に関わる費用削減や周波数帯の有効活用といった利点があります。また、インターネットは分散型のネットワークであり、災害時でも完全に通信が途絶える可能性は極めて低いという特徴があります。
しかし、現時点では画質やタイムラグの問題が残されています。特にタイムラグについては、地上波デジタル放送でも若干存在しますが、インターネット配信ではさらに顕著になる傾向があります。YouTubeやDAZNなどの配信サービスでは、2分程度の遅延が発生することもあります。また、放送と配信では法律や著作権の扱いが異なるため、制度面での整備も必要です。
今後の展望と課題
完全移行の実現にはまだ時間がかかるかもしれませんが、技術の進歩とともにインターネット放送への移行は現実味を帯びてきています。日本でも、今後このような議論が本格化する可能性があります。ただし、移行に際しては技術面での課題解決だけでなく、法制度の整備や視聴者の受容性など、多角的な検討が必要となるでしょう。
放送のデジタル化は避けられない流れですが、その実現には慎重な議論と段階的な移行プロセスが重要になると考えられます。