もし土方歳三が死なずに北海道が独立していたら。刀ミュを見ながらのんびりの日々。


刀剣乱舞のミュージカルを夜に放送しているのでつい見ているんですけども、刀剣乱舞の基本ストーリーというのを簡単に説明すると、タイムスリップして歴史を変えようとしている人たちから、正しい歴史を守るためにそいつらをやっつけるという話です。

歴史を変えられるのか

実際にタイムスリップができるかどうかは別ではありますが、そこはおいておいても、過去になにかをして歴史を変えたい、という話はけっこうありますよね。

JINは過去でなにか歴史に影響のあることをするとそれが強引に修正されるとか、ドラゴンボールでは過去の歴史を変えても未来の歴史はパラレルワールドで変わらないとか、作品ごとにいろいろな解釈があり、なかなか面白いですね。

北海道が独立国に

刀剣乱舞ではよく幕末の話がありますが、たしかに幕末は多くの歴史資料が残っていることや、日本の歴史においても重要な転換点のひとつということもあり、多くの作品で取り上げられる時代でもあります。

幕末の日本の歴史はけっこう奇跡的なことの繰り返しでして、あれだけ内戦が起きても東京(江戸)での戦争は起きていないこと、虎視眈々と東アジアを植民地化したい欧米諸国がありながらも、支配されなかったこと、明治維新後の急速な方向転換の成功など、いろいろな未来があったかもしれませんが、結果論ですがなかなか絶妙な歴史になっています。

もっとも、当時の人もあれから150年近く経っている2020年の日本で、いまだに長州藩の人が日本のトップをやっているとは思いもよらないことでしょうけどね。

刀剣乱舞の中で、土方歳三が生きていたら、という話がありました。幕末にはかなり多くの重要な登場人物がでてきますが、土方歳三も新選組の重要人物ということで、もし生きていたらというのはなかなか面白いですね。でも、正直なところ、自分自身は函館で死ななかったとしても結局は追い詰められてどこかで死ぬことになるだろうなとは思います。

しかし、土方歳三と榎本武明が北海道を開拓して旧幕府の体勢を踏襲し新しい幕府を起こす、という未来もなかなかフィクションとしては面白そうなものはあります。

台湾の例にはならない?

実は同じようなことがすでに隣国で起きていまして、中国と台湾の関係はまさにこの形になっています。中国から追いやられた前体制の人たちが台湾へ上陸し、台湾で独自の政府を樹立して今に至ります。

では日本と北海道もそうなる可能性があったのでしょうか。

面白そうな展開ではありますが、意外にもそう簡単にはいかなかったかもしれません。その理由は天皇制です。

日本は将軍がいようと、総理大臣がいようと、君主としては天皇陛下がそれにあたります。日本から独立して江戸幕府が北海道へ移動したところで、天皇陛下が日本にいる限りは、将軍は決して征夷大将軍とはなりえないのでは、というのが自分の予想です。天皇なしに新幕府の権威が保たれるのかどうかも含めて、このあたりは歴史や政治に詳しい方のお話を聞いてみたいものです。

もっとも、うまく北海道が独立国家として明治維新後にスタートしたとしても、最終的には国力の差から第二次世界大戦後にはソ連の支配下に置かれ、結果的に北方領土が広がるだけ、という未来も少し見えますが。

フィクションは面白い

まぁ結局はフィクションではあるんですけど、こういうフィクションってけっこう好きなんですよね。たられば話には意味ないといえばないんですけど、あの時、こうなってたらどうなってたか、ってのをまじめに検証するような歴史の勉強の仕方があってもいいのにな、とは思うんですよね。