迷えるバンドマンたちへ


レコーディングなどで大量のデータのやり取りをすることはしばしばあることでしょう。昔と違ってネットの速度も安定しているので主なやり取りはネットで済ますことも多いでしょうが、それでもレコーディング終了後はバックアップをもらう必要もありますので、HDDを持ち歩きデータのやり取りをしなくてはならないこともあるかもしれません。

先日のツイッターで

摩天楼オペラ 彩雨 on Twitter

朝からなんでこの外付けHDD読まないんだろうなと格闘すること一時間、これMAC用のフォーマットだったことが判明。 #Windowsあるある

なんて書きましたが、HDDのフォーマットはいろいろあるので、バンドマンなら知っておきたいHDDのフォーマットについての基本知識をおさらいしておくことにしましょう。HDDのフォーマットは当たり前ですが外見を見ただけではわからないので、「繋いだけど読まない!壊れたかも!」とスタジオでビビる前に落ち着いてフォーマットを確認しましょう。

HDDのフォーマットは何種類化かあるのです。

フォーマットの種類をおさらいしよう

一般的にHDDをのフォーマットはこの4種類です。他にもいろいろありますが、まぁこの4つだけで知ってれば大丈夫です。

■FAT32
昔のパソコンで使われていた形式です。最大で4Gまでのファイルしか扱えません。レコーディングで一つのファイルで4Gを超えるデータはなかなか扱うことはないですが、ライブDVDの収録データだと場合によっては超えるかもしれませんので注意です。MacでもWinでも読み書きできます。

■NTFS
現在のWINDOWSでは一般的なフォーマットです。おそらく普段WinのPCを使う人はなにも考えずにこれを使っているはずです。大容量のデータをもっとも高速でやりとりすることができます。Macでは読むことはできますが、書き込むことはできませんので注意です。この形式でレコーディングスタジオに持っていって「コピーお願いします」といっても、大多数の音楽スタジオはMacなのでコピーすることができない可能性が高いのです。

■HFS+
Macで一般的に使われるフォーマットです。普段Macを使っている人は何もしなくてもこれを使っています。Windowsでは繋いでも認識しているはずなのにマイコンピュータで表示されません。読むことも書き込むこともできません。うっかりWindowsを使っている人にHFS+でフォーマットしたHDDを渡して「認識してないのでフォーマットしときましょうか?」なんてことになったら大変。気をつけましょう。

■exFat
あまり有名なフォーマットではないですが、WinでもMacでも読み書きできる優れもの。4G以上のデータの書き込みもできます。ただ、NTFSなどに比べると速度が遅くなるという欠点もあります。また、あまりにも古いパソコンだと読み込みできないかもしれません。といっても、現在一般的に使われているPCなら心配することはないでしょう。

バンドマンにベストなフォーマットはなんだろう?

先程も書きましたが、一般的なレコーディングスタジオはMacを使っています。なのでMac用のフォーマットならほぼ問題ないでしょうが、バンドマンのPCがMacとは限りませんね。実はMac通とイメージがついていると思われがちな僕ですが、製作ではWindowsを使っています。フリーのVSTプラグインを使いたいというのと、自作PCを使いたいという理由です。ライブの同期だしはMacでやってますが、プリプロRECはブートキャンプで入れているWindowsをわざわざ起動してやっているのです。

個人的におすすめなのはexFatですね。持ち歩き用のHDDなら、exFatでいいのではないでしょうか。自宅に保管用のHDDはWindowsを使うなら安定度の高いNTFSで問題ないと思います。

HDDのフォーマットは、HDDのを購入した直後に考えなくてはならないことなのです。使い始めてからあとからフォーマットを変えたいと思うと、一度他のHDDに移したりとちょっとめんどくさいのです。エンジニアさんに渡す前に、フォーマットを見直してみましょう。初めてのレコーディングでHDDを持ってきてくださいなんてエンジニアさんに言われた迷えしバンドマンは、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

どうしよう?もう使い始めちゃってる方へ

WindowsでもMac用フォーマットを読むソフトがありますので、安心してください。有料ですとMacDriveというソフトがあります。マイコンピュータで表示されるので、普通のHDDと同じように扱えるのが便利ですね。無料ですとHFSExplorerというソフトがあります。読み書きができるというより、データを他のHDDに吸い取って吐き出すイメージですね。しょっちゅう使うのでないならばこれで問題ないでしょう。他にもありますので、必要に応じて探してみてください。同様にMacでNTFSに書き込むことができるフリーソフトもあります。使ったことないのでレビューはしませんが、検索すればでてくるので探してみてくださいね。

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先日、Mac用にフォーマットされていた我が家の外付けHDDは中身を整理してNTFSでフォーマットすることになりました。めでたしめでたし。さすがに9年もバンドやってると、バックアップの量もすごいことになるのです。
ちなみに壁紙は南の島です。いつか南の島のリゾートホテルに機材を持っていって1週間作曲するのが夢なのです。

みなさんも快適なHDD環境で楽しいバンドライフを!