これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです。
Xに急増中の“投資スパム”、リプ欄が汚染される現状
最近、X(旧Twitter)でよく見かけるのが、怪しげな投資スパムのリプライ。「この人についていけば3を増やせる」などという文言とともに、急騰中の銘柄を“毎日当てている”という謎の人物を褒め称える内容が目につくようになりました。
一見すると、投資に成功した人の感想にも見えるこのリプライ。ですが、実態は著名人の名前やアイコンを勝手に使ったスパムアカウントへの誘導です。LINEなど外部サービスへ誘導し、有料商材を売りつけるのが主な目的とされています。
こうした投稿は、本来のやり取りや大切なリプライを埋もれさせてしまうだけでなく、無関係な人を詐欺に巻き込むリスクもあり、非常に深刻な問題です。
スパムは減らない。インターネットの“構造的な課題”
実は、インターネットの世界でスパムが蔓延するのは今に始まったことではありません。電子メールの世界を見ればわかるように、現在飛び交っているメールの大半がスパムと言われています。
その根本的な理由は、誰でも情報を発信できるというインターネットの特性にあります。テレビや新聞のような一方向型メディアと異なり、SNSでは誰もが“発信者”になることができる。この素晴らしい自由度が、皮肉にもスパムの温床にもなっているのです。
つまり、スパムの問題は“Xのせい”ではなく、インターネットそのものが抱える構造的な問題とも言えるのです。
対策はあるのか?有料化と本人認証という一案
では、この投資スパムにどう対処していくべきか?
今考えられている一つの対策は、「投稿の有料化」という方法です。
たとえば、月10円でも課金を導入すれば、クレジットカードなどでの本人認証が必要になります。そうすれば、詐欺目的のスパム投稿を行う人間は個人情報を明かすリスクを取れず、簡単には投稿できなくなる。
これにより、“誰でも投稿できる”自由は少し制限されるかもしれませんが、その代わりに「安全なリプライ空間」が守られる可能性があるのです。見るだけは無料、投稿は認証付きというシステムにすれば、一般ユーザーの離脱もある程度防げるかもしれません。
もちろん、ユーザー数を重視するXにとって、この案をすぐに採用するのは難しいかもしれません。でも、いずれは“誰でも投稿できるSNS”が抱えるリスクと、どう向き合うかという議論は避けられないでしょう。