SF映画や漫画で記憶を移植したり抜き取ったり…というテーマはしばしば登場します。ハンターハンターのパクノダとかワンピースのプリンちゃんとかそうです。
今のところ、脳の情報をコンピュータのように整理、制御することはできませんが、これが実現されたらまさにSF映画のような世界になります。
都合の悪い記憶を消すことができれば、つらい経験によってPTSDになってしまった人を救うこともできるのでしょうか。逆に記憶を植え付けることができれば、犯罪の嘘の証言をさせることができたり、目撃者情報の記憶を書き換えて冤罪にしたり…と、もうなんでもやり放題ですね。
そんな記憶の移植ですが、実際にそのような研究もおこなわれているようです。
記憶の移植は可能なのか
アメリカの研究者がアメフラシの遺伝子操作によって記憶の移植に成功したというニュースがありました。
「記憶を移植」 米研究者らがアメフラシの遺伝子で成功(BBC News) – Yahoo!ニュース
興味深いのは、脳をいじくるのではなく、神経細胞の遺伝子をいじくることで記憶の移植に成功したということです。しかしよく読むと、我々が想像するような記憶の移植とはちょっと違うような気もしますね。
現実的に、具体的な記憶を移植するとかは可能なのでしょうか。
5分前に世界が登場した
世界は五分前に始まったのかもしれない、という世界五分前仮説という考え方があります。
科学的というよりかは哲学的な思考です。
いや、5分前の記憶もあるし、そんなはずないでしょ。
とみなさん思うかもしれないですが、実は5分前以上の記憶は、そのように記憶している状態で世界が想像された、ということなのです。
こう考えると、世界は昔から存在している、と決めつけて考えることすらできないのです。
このように考えると、人の記憶を他人があれこれ操作できるというのはとても怖いことですね。自分は記憶を操作されてないから安心、というのも操作された記憶が書き換えられているわけですからね。
もしかしたら、自分は記憶操作されているかも?なんてちょっと妄想に悩まされるのも現実的になりそう。今はそんなことができない、と確定情報がある上で否定することができますが、宇宙人に!未来人に!記憶を操作されたんだ!!なんていう人がいるのもわかる気がします。
もしそんな未来がきたら、さすがに怖いことのほうが多くなりそうだなぁ。超管理社会が実現しそう。暮らしにくいだろうなぁ。