これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです。
人類初の火星着陸――それはこれまで、SF映画や科学者たちの夢の中で語られてきた壮大なテーマでした。しかし今、その主役が「人間」ではなく、「人型ロボット」になる可能性が現実味を帯びてきています。
テスラとSpaceXが火星を目指す
イーロン・マスク氏といえば、SNS「X(旧Twitter)」の買収などで話題になることが多いですが、彼の真の注力領域は「宇宙」と「AI」です。
- SpaceX:宇宙開発会社として設立され、「スターシップ」という大型宇宙船によって火星への輸送を実現しようとしています。
- テスラ:電気自動車メーカーとして有名ですが、ここ数年では「オプティマス」という人型ロボットの開発にも力を入れています。
この2つの企業が連携することで、火星開拓における新たなステージが始まりつつあるのです。
火星に最初に降り立つのは「ロボット」
驚くべきことに、イーロン・マスクの構想では、火星に最初に到達する存在は人間ではなく、テスラ製の人型ロボット「オプティマス」の集団だといわれています。
これらのロボットは、火星に基地を建設したり、環境調査を行ったりする先遣隊として使われる予定です。
計画によると、
- 2024〜2025年には5体のロボットを火星へ送る
- 2028年までに最大20機の打ち上げ
- 2033年にはなんと500機ものロケットを火星に向けて飛ばす
というスケジュールが検討されています。
これからの時代、「火星に行く」という言葉が、まるで「海外旅行に行く」ように日常的な感覚になっていくかもしれません。
なぜ人間ではなくロボットなのか?
火星の環境は極めて過酷です。
- 気温はマイナス100度近くまで下がることもある
- 砂嵐が何日も続くこともある
- 大気も薄く、酸素もない
こうした中で人間が活動するのは非常にリスクが高い。だからこそ、まずはAI搭載のロボットが先行して調査・整備を行い、安全な環境を作った上で人が向かうという流れが合理的だと考えられています。
これは月の開拓においても同様の議論が進んでおり、今後は「人間よりもロボットが先」という考え方が主流になる可能性があります。
宇宙開発とAIの融合
2010年代には「2020年代は宇宙開発が急激に進む10年になる」と予測されていましたが、パンデミックなどの影響で多少遅れは出ました。
一方で、誰も予想しなかったのがAIの急速な台頭です。
今後の宇宙開発では、AI技術との融合が鍵となるでしょう。例えば、
- AIを搭載した自律型ロボットが宇宙空間で作業を行う
- 地球から遠隔操作でなく、自ら判断して行動できるようになる
このような技術革新により、宇宙開発のスピードも大きく加速していくことが期待されています。
2030年代は「ロボットの宇宙時代」に
イーロン・マスクを中心とした民間企業の動きを見ていると、今後は「人間の宇宙進出」よりも「ロボットによる無人開拓」が中心になる可能性が高そうです。
そうすると、「人類の火星移住」という夢も、一旦トーンダウンするかもしれません。「人間が行く必要ってある?」という議論も出てくるでしょう。
逆に言えば、ロボットが環境を整えてくれてから、安全に安心して人間が進出するという流れが、より現実的になります。
まとめ:未来はロボットと共にある
テスラのオプティマスが火星に降り立ち、基地を築く――そんな光景が、近い将来現実になるかもしれません。
宇宙開発とAI、そしてロボット技術。これらが交差する2030年代は、間違いなく歴史的な時代となるでしょう。
そして、その最先端を走っているのが、他でもない「イーロン・マスク」なのです。