ふるさと納税にも進出!ソシャゲ業界に訪れた冬の時代と、次なる一手


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです


スマートフォンゲーム業界に、大きな変化の波が訪れているようです。mixiは、人気ゲーム「モンスターストライク」のゲーム内通貨「オーブ」を、なんと渋谷区のふるさと納税の返礼品として提供すると発表。一方で、スクウェア・エニックスは「星のドラゴンクエスト」など、10年近く続いた人気タイトルを相次いでサービス終了させることを決定しました。

「地場産品」としてのゲーム内アイテム

まず驚いたのが、「モンスト」のふるさと納税返礼品です。ふるさと納税の返礼品は、その地域で作られた「地場産品」でなければならない、というルールがあります。今回は、ゲームを開発しているmixiの本社が渋谷区にあるため、「渋谷区で生み出された付加価値」として認められた、ということなのでしょう。

この前例が認められるなら、IT企業が多く集まる都心部の自治体にとっては、新たな税収確保の道が開けるかもしれません。しかし、返礼品がガチャに利用できるアイテムであることに対し、「射幸心を煽るのでは」といった懸念の声も上がっているようです。

ソシャゲビジネスの限界と、新しいビジネスモデルの模索

人気タイトルのサービス終了や、ふるさと納税といった奇策の背景にあるのは、スマホゲームの運営が年々難しくなっているという厳しい現実です。かつて「基本プレイ無料」という革新的なビジネスモデルでゲーム業界を席巻したソーシャルゲーム(ソシャゲ)も、15年ほどの時を経て、その勢いに陰りが見え始めています。

では、次なる一手は何なのか。僕は、その答えは「Web3」にあると考えています。

NFTや暗号資産といった技術を、ゲームの中にどう組み込み、新しい体験とビジネスモデルを創り出すか。これこそが、今のゲーム業界に求められているマインドではないでしょうか。コンシューマーゲームは開発費が高騰し、ソシャゲも頭打ち。正直、Web3以外にどんな新しい道があるのか、僕には思いつきません。

水面下で進む「Web3ゲーム」への布石

実は、多くのゲーム会社の関係者たちは、かなり早い段階からこのWeb3の可能性に注目していました。使いやすいウォレットの登場、ステーブルコイン(JPYC)の普及、そして政府の推進姿勢。日本でも、Web3ゲームが本格的に離陸するための土壌は、着々と整いつつあります。

まだ、誰もが納得する「成功事例」は生まれていません。しかし、どこか一社が大きな成功を収めれば、またたく間に業界のスタンダードになるでしょう。ソシャゲがそうであったように。

この冬の時代の先に、どんな新しいゲーム体験が待っているのか。僕は、その中心にWeb3があると信じて、今後の動向を注意深く見守っていきたいと思います。