京都での講義では、最新のテクノロジーだけではなく、古代の話もします。
そういったときに、紀元前、紀元後の話をする際にホワイトボードに記述するとき、BC、ADとありますよね。
それぞれ紀元前、紀元後を記す意味ではありますが、どっちがどっちだっけ?となるときがあります。
意外と知らない、BC、ADの意味
意味さえ把握しておけば、ホワイトボードで書くときも迷うことはありません。
というわけで、それぞれ言葉の意味を調べてみましょう。
まずはBCです。
紀元前、紀元後の境目は、イエスキリストが生まれた瞬間です。
BCというのはbefore Christのことです。
キリストより前、ということです。まさにそのままです。
ではADはどうでしょうか。
そうだ、after Christか、となりそうですが、それではADではなくACですね。
かすりもしなかったADの意味
まぁBCがbeforeだから、ADはafterなんちゃらだろう、と予想していたのですが、かすりもしませんでした。
なんと、anno Dominiの略だそうです。
それにしても、単語の意味すらわかりませんね。それもそのはず、これはラテン語です。
意味としては「神の年」というものを指します。
多宗教への配慮
日本に西暦文化が初めて入ったのは16世紀ごろとされていますが、ここまで浸透したのは明治以降、さらに言ってしまえば戦後からでしょうね。
日本にとってはキリストがどうこうといわれてもピンときませんが、それでも世界共通だから使ってるというのが本音でしょう。
実はこのBCやADというのはどうしてもキリスト絡みの成り立ちですので、多宗教への配慮という形で、現在はCommon Era、共通の時代という言葉を広めようとする流れもあるようです。
略してCEですね。
うーん、でもあまり浸透している気配はないですね。
ぶっちゃけ日本だとガンダムSEEDのCosmic EraのCEが出てきてしまうので、なんか逆にややこしくなりそう。
それにしても、そのうち西暦から新しい暦が人間社会に登場することはあるのでしょうか。
それくらいこの2000年間はキリスト教とともに世界があるということを意味しているのでしょうが、西暦ではない言い方が世界で標準になるのはあまりイメージできませんね。