スマホ利用は「1日2時間まで」!スマホ禁止条例を考える


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです


スマホ利用は「1日2時間まで」愛知・豊明市の条例案が可決。その本当の狙いとは?

愛知県豊明市で、「仕事や勉強以外のスマホ利用を1日2時間以内とする」という条例案が、議会で可決されました。全市民を対象とする同様の条例は全国初とのことで、10月1日から施行されます。

罰則なき条例に、意味はあるのか?

この条例には、小中学生の夜間利用を制限する内容も含まれていますが、罰則規定はありません。そのため、「一体何の意味があるのか」と疑問に思う人も多いでしょう。実際、市役所には「自由を奪う権利があるのか」といった批判的な意見も多く寄せられているそうです。

しかし、市長が「市民の権利を制限するものではない。各家庭で話し合うきっかけにしてほしい」と語っているように、この条例の本当の狙いは、罰則による強制ではなく、「考えるきっかけ」を提供することにあります。

失われつつある「家族の団らん」

「スマホ、ちょっと使いすぎじゃない?」
家族の間で、そんな会話が生まれること。それこそが、この条例が目指すものなのでしょう。

食事中も、食後も、家族がそれぞれ自室にこもり、別々のスマホ画面を見つめている。そんな光景は、今や珍しくないのかもしれません。しかし、かつてのように、家族みんなで同じテレビ番組を見て笑ったり、スポーツ中継に熱狂したり、ドラマに涙したり…そんな「家族の団らん」が失われていくのは、やはりどこか寂しいと、僕は感じてしまいます。

もちろん、各家庭のあり方に口を出すつもりはありません。しかし、スマホという便利なツールが、家族のコミュニケーションを希薄にしている側面があることも、また事実です。

世界に広がる「スマホ規制」の波

この条例の線引きには、曖昧な部分も多くあります。「パソコンならいいのか?」「スマートテレビはどうなんだ?」といったツッコミどころは満載です。しかし、そうした細かい点をあげつらうのは、少し野暮というものでしょう。

重要なのは、この条例が、スマホとの付き合い方を社会全体で考える一石を投じた、という点です。オーストラリアでは、より厳しい罰則を伴う法律が検討されています。今回の豊明市の動きをきっかけに、日本国内、そして世界で、こうした議論がどう広がっていくのか。非常に興味深いテーマとして、注目していきたいと思います。