これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです
美容室の広告などで、AIが生成した画像を「サロンモデル」として起用する動きが広がっているそうです。しかし、その仕上がりを見た客からは、「実際に切ってもらったら、サイトの写真とは程遠かった」「嘘をつかれた気分だ」といった不満の声も上がっています。
問題はAIではなく「使い方」
モデルを確保する手間や費用を削減したい、という美容室側の事情は理解できます。しかし、AIが生成した、言わば「架空のヘアスタイル」を、あたかも自分たちがカットしたかのように見せて集客するのは、やはり問題があると言わざるを得ません。
これは、AIが良いか悪いか、という話ではありません。その「使い方」が間違っているのです。
海外では、AIが生成したファッションモデルが、実在する人物に酷似していた、という問題も起きています。これも、AIそのものではなく、AIを使う側のモラルが問われる問題です。
僕が提案する、新しい「AI活用術」
では、美容室はAIをどう活用すべきなのでしょうか。僕が提案したいのは、**「顔だけAIに差し替える」**という方法です。
例えば、お店のスタッフや、友人、家族にモデルになってもらい、実際に髪をカットする。そして、そのヘアスタイルの写真はそのまま使い、顔の部分だけを、AIが生成したモデルの顔に差し替えるのです。
そうすれば、ヘアスタイルは紛れもなくその美容師が作った「本物」ですし、モデルになってくれた人のプライバシーも守られます。これなら、お客さんを「騙した」ことにはなりませんよね。
AIモデルは「悪」ではない
僕自身、自分がデザインしたTシャツのモデルに、AIモデルを起用しています。プロのモデルやカメラマンを雇う費用も、友人にモデルを頼む気まずさも、AIが解決してくれました。このように、イメージを伝えたり、コストを削減したりするためにAIモデルを活用することは、非常に有効な手段だと考えています。
大切なのは、AIを「嘘」や「ごまかし」のために使うのではなく、クリエイティビティを補助し、現実の問題を解決するための「ツール」として、賢く活用していくこと。
今回のAIサロンモデルの問題は、AIという新しい技術と、どう誠実に向き合っていくべきかを、私たちに問いかけているように思います。