これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです
Instagramが、10代の若者を対象に、コンテンツの閲覧制限を強化すると発表しました。過激な言葉遣いや、大麻などの薬物に関する投稿が、10代ユーザーのフィードに表示されにくくなる、というものです。
「言論弾圧だ」という批判と、時代の揺り戻し
この動きに対し、「それは言論弾圧ではないか」「何をもって『過激』と判断するのか」といった批判の声が上がることは、想像に難くありません。
インターネットの世界では、これまでも「自由」と「規制」の間で、常に揺れ動きがありました。トランプ大統領の登場以降、一度は「自由」の方向に大きく振り切れた流れが、ここに来て、再び「規制」の方向へと揺り戻されようとしている。僕は、今回のインスタの動きを、そんな時代の変化の兆しとして捉えています。
「死ね」と「いってよし」は違う。言葉が持つ力
個人的には、こうした規制は「やるべきだ」と考えています。
もちろん、「死ね」という直接的な言葉を隠しても、「いってよし」のような隠語が生まれるだけだ、という意見もあるでしょう。しかし、僕は「死ね」という言葉と「いってよし」という言葉が持つ力は、全く違うと思っています。言葉には「言霊」が宿る。過激な言葉がネット上から減ることは、それだけで健全なことだと感じるのです。
僕は、どちらかと言えば、プライバシーをある程度犠牲にしても、もっと厳しくネット空間を管理すべきだ、という考えの持ち主です。極端な話、SNSアカウントとマイナンバーを紐づけるべきだとすら思っています。そうすることで、無責任な誹謗中傷や、過激な言葉の蔓延を防ぐことができるのではないか、と。
「非表示」ではなく「ポジティブ変換」という提案
今回のインスタの対応は、問題のある投稿を「非表示」にする、というものです。しかし、それでは投稿した本人は、自分の言葉が届いていないことに気づかないかもしれません。
そこで僕が提案したいのは、ネガティブな言葉を、強制的にポジティブな言葉に変換してしまう、という機能です。
例えば、「あいつ、うざい」と投稿したら、それが自動的に「彼の個性は、私には少し刺激が強いようです」といった、丁寧な言葉に変換されて表示される。そうすれば、投稿した本人も「自分の意図と違う!」と気づき、自らの言葉遣いを省みるきっかけになるのではないでしょうか。
もちろん、これは一つの思考実験です。しかし、インターネットの世界を、もっと平和で、健全な場所にしていくために、こうした新しいアプローチを模索していくことは、非常に重要だと考えています。
2020年代の後半、SNSのあり方は、再び大きな転換点を迎えることになるでしょう。その動向を、僕も注意深く見守っていきたいと思います。