ソフトバンク、NVIDIA株を全売却へ。その資金で買うものは?


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです

ソフトバンクグループが、保有していたNVIDIA(エヌビディア)の株を全部売却したっていうんです。その額、なんと約9000億円!そして、そのお金を今度はオープンAIへの出資に使う、と。

「ソフトバンクってスマホの会社でしょ?」って思ってる人も多いかもしれないけど、実はもう世界中に投資しまくってる、巨大な投資会社なんです。そんなソフトバンクが、今をときめくNVIDIAの株を全部手放して、AI開発のド本丸であるオープンAIに乗り換えた。これは一体何を意味するんでしょうか?

AIの「パーツ」から「本体」へ。孫さんの狙いは?

まず、この話の登場人物を簡単に整理しておきましょう。

  • NVIDIA(エヌビディア): AIを動かすのに最適な「半導体」っていう、超重要なパーツを作っている会社。AIの需要が高まるにつれて、ここ10年でとんでもなく成長しました。
  • オープンAI: 話題の「ChatGPT」を開発した、AIそのものを作っている会社です。

つまり、ソフトバンクは「AIを動かすためのパーツを作る会社」の株を売って、「AIそのものを開発している会社」に投資を切り替えた、ということ。これ、すごく象徴的な動きだと思いませんか?

昔、ゴールドラッシュの時代に一番儲かったのは、金を掘り当てた人じゃなくて、金を掘るための道具(ツルハシとか)を売った人だった、なんて話がありますよね。AIの世界で言えば、NVIDIAはまさにその「ツルハシを売る側」で、めちゃくちゃ儲けてきました。ソフトバンクも、かなり早い段階から半導体の重要性に目をつけて投資していたから、今回の売却で相当な利益を出したはずです。

じゃあ、なんでその「儲かるツルハシ」を手放したのか?

僕が思うに、孫さんの頭の中には、これからのAIの進化を見据えた、いくつかのシナリオがあるんじゃないかな。

一つは、「NVIDIAじゃなくてもよくなる」可能性。今はAIを動かすのにNVIDIAの高性能な半導体が必須だけど、技術がもっと進化すれば、他の会社がもっと安くて効率のいい半導体を作るかもしれない。あるいは、AI自身が進化して、そんなに高性能な半導体を使わなくても動くようになるかもしれない。そうなると、NVIDIA一強の時代は終わるかもしれないですよね。

投資のセオリー通り?それとも時代の転換点?

もちろん、投資会社としては「利益が出たところで売って、その資金を次の成長分野に投資する」っていうのは当たり前のセオリー。だから、今回の動きもその一環だと言われればそれまでなんですけどね。

でも、AIという今一番ホットな分野で、「パーツ」から「本体」へと大きく舵を切ったっていうのは、やっぱり「へぇ~!」って感じがします。僕個人としては「なるほどねぇ」と、ちょっと唸っちゃいました。

もちろん、10年後にどの会社がAIの覇権を握っているかなんて誰にも分かりません。ChatGPTだって今は強いけど、どうなるか分からない。NVIDIAだって同じです。そんな不確実な未来の中で、ソフトバンクが「全部売って、全部つぎ込む」みたいな極端な判断をしたのが、面白いなと。

今は「AIバブル」なんて言われたりもするけど、僕は技術革新としてはまだまだこれから、まだ始まったばかりだと思ってます。このAIをめぐる動きが、これからどんな未来を作っていくのか。AIを活用して、もっと良い世の中になるといいなと期待しつつ、このニュースの行方を見守っていきたいと思います。