想像するより難しい、自前配信の困難さ


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです

年末年始のエンタメ界隈で、ちょっとした騒動がありました。
フジテレビでの中継がなくなった、ジャニーズ事務所(現:SMILE-UP.)のカウントダウンコンサート、通称「カウコン」。今年はオンラインで配信されたんですが、どうやらアクセスが集中して、配信トラブルが起きてしまったそうなんです。

見逃し配信の期間を延長する、という対応が発表されましたが、ファンとしては「年越しの瞬間をリアルタイムで見たかったのに!」という気持ちになりますよね。その気持ち、すごくよく分かります。

でも、今日は少しだけ、配信の「裏側」の話をさせてください。

YouTubeが止まらないのは「異常」なんです

僕らが普段、何気なく見ているYouTubeやNetflix、ABEMAといった配信サービス。これらがアクセス集中で止まることって、ほとんどないですよね。僕も今、このスタエフを配信していますが、これもまず止まることはありません。

だから、多くの人が「アクセス集中で配信が止まるなんて、ありえない!」って思ってしまう。その感覚は、すごく自然なことだと思います。

でも、はっきり言います。
自前の配信システムで、これだけの規模の配信を安定して行うのは、とんでもなく大変なことなんです。

YouTubeがなぜ止まらないのか。それは、Googleが世界中に巨大なデータセンターを構え、莫大な資金と、世界トップクラスのエンジニアたちを投入して、僕らが想像もつかないようなインフラを維持しているからです。あれは、もはや「異常」なレベル。

4年前、ABEMAがサッカーワールドカップを全試合無料生中継した時も、その裏では凄まじいお金と人員が動いていた、という話がありました。配信を「止めない」ためには、それくらいの覚悟と投資が必要なんです。

「自前」でやる難しさ。FC限定配信のジレンマ

じゃあ、なぜ今回はそうなってしまったのか。
おそらく、ファンクラブ(FC)会員限定の配信という性質上、ZAIKOやぴあライブストリームといった、外部の安定した配信プラットフォームを使いにくかった、という事情があるんじゃないでしょうか。

自分たちのシステムで、自分たちのファンだけに届けたい。そして、ビジネス的にも、外部に手数料を払うより、自前でやった方が利益は大きくなる。その判断は、決して間違ってはいないと思います。

でも、その結果として、多くの人が同時にアクセスする負荷に、システムが耐えきれなかった。

数年前、乃木坂46のコンサート配信でも、同じようなトラブルがありましたよね。人気コンテンツの配信には、この「アクセス集中で落ちる」という問題が、常につきまとうんです。

もちろん、ファンをがっかりさせてしまったことは、擁護できることではありません。でも、「なんで止まるんだ!」とただ怒るだけでなく、その裏側にある技術的な難しさも、少しだけ知ってもらえたらな、なんて思います。

これは、ジャニーズだけの話じゃない。これから、色々なジャンルで、同じような問題はきっと起きてくるはずです。
「当たり前」の裏側にある、たくさんの人たちの努力と、技術の限界。そんなことを、少しだけ考えさせられる出来事でした。