DTMはどう変わる?Native Instruments社破産申請を考える


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです


これはDTMをやっている人間にとって、とんでもない衝撃的なニュースです。

サンプラー音源の王者として、長年業界に君臨してきた「KONTAKT」を開発する、ドイツのNative Instruments(ネイティブ・インストゥルメンツ)社が、事実上の破産申請を行ったというんです。

もちろん、すぐに会社が倒産して、KONTAKTが使えなくなる、という話ではありません。事業を継続しながら、経営を立て直していくための手続き、ということのようです。

でも、あのNI社が…。
僕自身、昔からNI社の製品には本当にお世話になってきました。僕の楽曲の中にも、KONTAKTの音源は数え切れないほど使われています。

このニュースを聞いて、僕は、音楽制作の「一つの時代の終わり」と、そして「新しい時代の幕開け」を、強く感じずにはいられませんでした。

AIが直接の原因じゃない。でも、時代は確実に変わっている

今回の経営破綻の原因が、直接的にAIの台頭によるものだとは、僕は思いません。
おそらく、もっと前から、経営状況は厳しかったんでしょう。

でも、もっと長い視点で見た時に、AIが音楽制作のあり方を根底から変え、今までの「ソフト音源を作って売る」というビジネスモデルが、通用しなくなる未来は、もうすぐそこまで来ています。

その変化の波を、NI社も感じていたはずです。

AIとの「共存」を選んだケース

実は、NI社と同じくらい、僕がお世話になっている、もう一つの音源メーカーがあります。
プロ向けの高品質な音源で知られる、EastWest社です。

そのEastWest社は、いち早くAIとの共存の道を選びました。
AIの会社と提携し、自分たちが長年培ってきた技術や膨大なサウンドライブラリを、AI時代の新しい音楽制作の中に活かしていく、という道です。

おそらく、これからのソフト音源メーカーは、このEastWest社のように、AIとどう向き合い、どう共存していくかを、真剣に考えなければ生き残れないでしょう。

NI社も、今回の経営再建を経て、もしかしたら、AIとの連携という新しい道を選ぶかもしれない。僕は、そうであってほしいと願っています。

20年ぶりの「大変化」。僕の音楽制作も、もう変わり始めている

考えてみれば、DTMの世界って、ここしばらく大きな変化がありませんでした。
DAWという概念が生まれ、初音ミクが登場し…。それ以来、約20年ぶりに、今、とんでもなく大きな地殻変動が起きようとしています。

その主役は、もちろんAIです。

2026年、AI音楽は、いよいよプロの音楽制作の現場に、本格的に入り込んでくる。僕はそう確信しています。

そういえば、去年のブラックフライデーセールで、僕は一つも新しい音源を買いませんでした。
なぜだろう?と自分でも不思議だったんですが、今思えば、僕の意識が、もうすでに「AIを活用して、どう新しい音楽を作るか」という方向に向いていたからなんでしょうね。

昔ながらのやり方に対する興味が、少しずつ薄れてきている。
新しい音楽制作の方法を、模索することに、全力を注いでいる。

今はまだ、僕一人がやっているようなことかもしれません。
でも、この流れは、必ず業界全体に広がっていきます。

この大きな変化の波に、どう乗りこなしていくか。
これからの5年間、音楽業界は、めちゃくちゃ面白くなる。僕は、そう信じています。