サム・アルトマン邸襲撃事件から考える、アメリカの「AI失業」と日本の温度差


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです

OpenAIサム・アルトマンCEOの自宅襲撃事件

さて、今日のニュースですが、AI開発大手・OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏の自宅が襲撃されたという、非常に不穏な話題がありました。

報道によると、アルトマン氏の自宅に火炎瓶が投げ込まれる事件が起き、さらにそのわずか2日後には自宅に向けて発砲(銃撃)があったそうです。
(※事実確認の補足:2026年4月10日未明に火炎瓶の投げ込み事件が発生し、その直後に銃撃事件も起きたと報じられています。幸いにもケガ人は出ていませんが、犯人の自宅からは銃も押収されているようです。)

誰かが直接撃たれたわけではなく、家にバンバンと弾を撃ち込まれたとのことですが、「いつでも殺してやるぞ」という強烈な脅迫メッセージですよね。
火炎瓶の直後に銃撃が続くというエスカレートぶりに、AIや彼自身に対する強烈な恨みや怒りの矛先が向けられているのを感じて、本当に恐ろしくなりました。

AIによる失業の恐怖と、日米の雇用の違い

犯人の動機や詳細な背景はまだわかっていませんが、AIというテクノロジーの進化に対して、強い憎しみや恐怖を感じている人は少なからず存在します。

AIが登場した時から「これはすごいことだ」とお話ししてきましたが、一方でそれによって生活を脅かされる(と感じる)人もいるわけです。

ここで、日本とアメリカの決定的な違いが浮き彫りになります。
日本の場合、企業は正社員を簡単にクビに(解雇)することはできません。そのため、日本人の感覚だと「AIが便利になったから自社でも導入しよう」となっても、直結して「明日から自分がクビになる」という強烈な恐怖感やイメージには結びつきにくい部分があります。

しかしアメリカでは、すでに数年前から「AIの活用によってエンジニアやスタッフを数千人規模で大量解雇する」というニュースが当たり前のように出ています。AIで多大な収益を上げているIT企業でさえ、平気で大量のレイオフを行うのです。

最初は一部の職種から始まったこの波は、今後は「ブルーカラー」と呼ばれる仕事にも及び、AIやロボットの進化によって「自分の仕事が完全に奪われてしまうかもしれない」という漠然とした恐怖感が、社会全体に広がっています。

アルトマン氏自身は「AIによって得られる利益や豊かさは、人類全体で平等に分かち合うべきだ」という思想(ベーシックインカムの構想など)を持っており、富を独占しようとしているわけではないと私は解釈しています。
(イーロン・マスク氏も「いずれお金は意味を持たなくなる」といった発言をしていますよね。)

しかし、そういった先の見えない壮大な構想や思想は、今まさに失業の恐怖に直面している人たちからすれば「何のことだかさっぱりわからない」でしょう。
その漠然とした不安と怒りが、「ChatGPTを生み出し、すべてのきっかけを作ったあいつが悪い」という形で、アルトマン氏個人に向けられてしまったのかもしれません。

AI黎明期をどう生きるか

新しい技術が社会を根本から変えるような転換期には、こうした極端な反発や事件が起きるのも歴史の必然なのかもしれません。
日本でも、長い時間をかけてジワジワと「AIによる雇用の変化」は確実に始まっていると私は思っています。

この状況をただ悲観的に見るのではなく、「この変化の波をどう活かして、自分自身はどう生きていくのか」を改めて考える良い機会(タイミング)だと捉えることが重要です。
いつもこの配信を聴いてくださっている皆さんは、すでにそういった視点をお持ちだと思いますが、私も引き続き、この「AI黎明期」をどう生き、何をしていくべきか、深く考えていきたいです。

アルトマン氏にはどうかセキュリティをしっかり高めていただき、引き続き安全な環境で開発を進めてほしいと願うばかりです。