これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです
4月14日は「オレンジデー」ということで、ネット上であるニュースが話題になっていました。
大手通信キャリアの「au」の公式X(旧Twitter)アカウントが、オレンジ色を基調とした「色覚検査表(石原式色覚検査表のようなドットの図)」の中に「au」という文字を隠した画像を投稿し、「配慮に欠ける」との指摘を受けてわずか2時間ほどで削除・謝罪した、という出来事です。
私はすべてが終わった後にニュースで知ったのですが、皆さんはご覧になりましたか?
色覚検査と私の苦い思い出
「配慮に欠ける」というのはどういうことかというと、色覚(色の見え方)には個人差があり、特定の色の組み合わせが見えにくい「色覚特性」を持っている方々がいらっしゃるからです。
実は、今の学校の健康診断では色覚検査は基本的に行われていません。
ニュース記事にもありましたが、2001年には雇用時の健康診断から廃止され、2003年からは学校の定期健康診断の必須項目からも削除されています。
「色覚特性があっても、大半の業務や日常生活には支障がない」という判断が広く認知されるようになったからです。
でも、昔は当たり前のようにやっていましたよね。これ、世代がバレる話題です(笑)。
かくいう私も、昔の検査で「色覚に異常がある(色覚特性がある)」と言われたことがあります。
特に印象に残っているのが、車の運転免許を取る時の適性検査です。
みんなが次々と検査をクリアしていく中、私だけが色覚検査の図を見せられても「全くわかりません…」「え?わからないです…」という感じで、一人だけポツンと残されてしまったんです。
最終的に試験官のような方に「(実際の)信号の色はわかりますか?」と聞かれ、「大丈夫です、わかります」と答えて事なきを得たのですが、当時は一人だけ取り残されて結構ショックでした。
色覚特性と日常生活
ちなみに、今回auが投稿して問題になった画像ですが、ネットで探して見てみたところ、私には「au」の文字がはっきりと見えました。
色覚特性と一口に言っても、人によって「赤系が苦手」「緑系が苦手」など、見えにくい色の組み合わせが全く違うそうです。今回はたまたま私が見えるパターンだったみたいで、「あ、見えた!よかった」と少しホッとしました(笑)。
日常生活において、色覚特性で困ることはほとんどありません。
強いて言えば、おしゃれな薄暗い焼肉屋さんに行った時に、「お肉がちゃんと焼けたかどうか」が色で判断しづらいことくらいでしょうか。もう少し店内を明るくしてくれたらいいのに…といつも思います。
あとは、私はよく髪の毛を赤や紫に染めるのですが、もしかしたら「自分が見えている赤」と「他の人が見えている赤」は違っているのかもしれません。
以前、赤く染めた時に周りから「すごく赤いね!」と言われて、自分では「程よく赤くていい感じ」と思っていたので、不思議な感覚になったことがあります。
もちろん、アーティストとしてデザイン関係の仕事をすべて一人でやろうとすると、色の違いが致命的になるので絶対に無理ですが、それ以外の部分では全く支障なく楽しく生活しています。
今回のニュースを振り返って
今回のauの投稿について、当事者である私個人としては、画像を見て嫌な気持ちになったり怒りを感じたりすることはありませんでした。
ただ、もしあの画像を見て「何が書いてあるか全くわからない」という人がいたら、疎外感を感じてしまうのも事実だと思います。
「みんなには見えているのに、自分だけ見えない」という体験は、私が免許センターで感じたあのショックと同じですからね。
そういった意味で、医療用の検査図を企業のプロモーションやクイズに安易に使ってしまうことは、やはり今の時代においては「配慮に欠ける(時代遅れである)」と判断されても仕方がないのかなと思います。
企業を過剰に叩く必要はないと思いますが、社会の中でこういった認識がアップデートされていることを知る、良いきっかけになるエピソードだったのではないでしょうか。
それでは、また次回もお聴きください。さようなら。