恋愛は頭ではなく感覚でするもの


昨日のニュースですが、こんなものがありました。

「ほれ薬」を知人女性のグラスに…弁護士を懲戒(読売新聞) – Yahoo!ニュース

飲食店で知人女性のグラスにスポイトで惚れ薬を入れた弁護士(45)が業務停止の懲戒処分となった、というものです。

45歳にもなった弁護士が…と年齢は置いておいたとして、「惚れ薬」というなかなか一般的に聞き慣れない薬を入れる、というところに注目が集まっています。

惚れ薬は実在するのか

結論からいうと、惚れ薬は存在しません。ドラえもんの道具なんかでは出てきますけどね。

まず惚れ薬の定義から確認したいのですが、似たようなもので媚薬というのがあります。これは性的興奮を高める薬で、こちらは実在します。一般的に媚薬と惚れ薬を混同して考えてしまいがちです。

ちなみにこの弁護士の件で混入された薬品はインターネットで入手した惚れ薬とあります。この薬が実は媚薬である可能性はありますが、わかりませんね。

媚薬の歴史は古く、それこそ魔女の時代からです。ワインやハーブなどを混入した飲み物で、魔女の秘薬の一種でした。ハーブも中には幻覚作用を含むものもあったなんて話もありますが、どうなんでしょうね。その後、魔女の秘薬は媚薬も含めてすべて禁止となります。魔女にとっては辛い時代の訪れです。

ただ、ここでいうところの惚れ薬とは異なります。惚れ薬を目の前の相手を恋愛対象としてみなすことを促進する薬と定義付けするのであれば、残念ながら惚れ薬は存在しません。

今回の一件も、惚れ薬を入れた事自体が事件になっているわけではありません。弁護士としてふさわしくない行為、ということで弁護士会がだした懲戒処分なのです。

恋愛を科学する

心理的な作用と脳内の成分の変化など、心の面においてもいろいろなことがわかるようになってきました。性欲、食欲、睡眠欲など、多くのことは薬でコントロールすることも可能といわれています。

恋愛に関してはどうなのでしょうね。

恋愛というのは、なにか一つの作用でどうこうするものではなく、とても複雑な現象です。薬によってコントロールするというのはなかなか難しいことなのかもしれません。恋愛中の脳の分泌物に関しては十分研究は進められていますが、逆にその成分があれば恋愛するかというと、そういうわけでもないところが難しいところです。(余談ですが、ドラッグの症状と恋愛の状況は科学的には似ているそうです)

恋愛は頭ではなく感覚でするもの、という考え方もあります。いくら頭の部分をどうこうしても、一筋縄ではいかない部分もあるのかもしれませんね。理屈じゃないということです。そうなると、やっぱりほんとうの意味での惚れ薬は難しそうですね。出会って一瞬で恋に落ちる人もいれば、ずっと知り合い状態で急に恋に落ちる人もいます。人生いろいろ、恋愛もいろいろ。