先日、Twitterでどこかから回ってきたリツイートにこういうものがありました。
https://twitter.com/RiryShop4136/status/1058710738393456641
そのときは詳細がよくわかってなかったのですが、記事にもなっていました。
「材料費100円とかでしょ」ハンドメイド作家に心無い値下げ要求 テレビ番組が材料費と販売価格の差が大きいと放送|BIGLOBEニュース
ハンドメイドの商品が材料費と販売価格の差が大きいとテレビ番組で放送され、そういったことを言われることが多かったという話です。
番組自体は見てないのですが、稼げる副業として紹介されたようですね。
材料費と作業代
この材料費と作業代ですが、材料費、つまり原価についてこだわる人もけっこう多いですよね。こうやってハンドメイドについて苦情を言っている人も、実はどこかのコーヒーショップで原価10円にもならないコーヒーに500円とか払ってるかもしれません。
こういう苦情を言ってる人のことなんて無視していいとは思いますが、個人で売ってる人はどうしてもダイレクトにこういう苦情がくるわけで、それは大変心も痛むことでしょう。
作業代というのは、なかなかイメージしにくいところでもあります。とはいえ、これを作るのに何時間かかったとか、そういうのを商品説明で書くのも変な話ですしね。
ベストな原価率
絵画や陶芸なんかの作品も、原価率という意味ではものすごく低いものですが、そういったものは除外して考えましょう。
原価率は、状況や業種によってもベストは変わります。コーヒーショップなどは原価率は極めて低く、場合によっては原価率10%を下回るケースもあり得ます。ですが、お店によっては原価率60%以上の業種で多くの売り上げを出しているお店もあります。例えば飲食店でも「俺のフレンチ」系列は原価率が高いことで知られています。いいものを安く提供し、その代りコストパフォーマンスでしっかり売り上げを伸ばすということです。
一般的な飲食店ですと、原価率は30%が目安といわれていますが、まぁケースバイケースでしょう。また、モノづくりの原価ですと、さらに幅も広がるでしょうね。
ところで材料費ということになると、ミュージシャンというのは材料費がほぼないといってもいい職種なわけで、原価を突っ込まれると、いかんせんなにも言えなくなってしまいます。機材や交通費などはありますが、そのものに対する原価とはちょっと違いますしね。まぁそういう意味では、他にもそういう職種は山ほどあります。世の中原価だけでは成り立たないのです。
世の中には多くの仕事がありますが、値段は原価などと作業代、その他さまざまなバランスが相場で成り立っています。それを高い、安いを判断するのも人であり、相場なわけです。なので、なんでもかんでも原価がーとそこばかり見ていると、細かくみているようで、実はいろんなことを把握しきることはできません。業種は違えど同じクリエイターとしては、今回の原価騒動はやはり残念なところがありますね。