京都へ行ったことのある人はなんとなくわかると思いますが、京都というのは意外にも交通網が発達している街ではありません。
有名な観光地を電車、地下鉄だけで回るのはなかなか難しく、バスやタクシーの利用が必須となります。
京都ではよくタクシーに乗るのですが、電車や地下鉄については運転手の方からも話を聞いたことがあります。
バス網についてはかなり整備されていますので、最近はバスを使うこともあります。京都にも何度も足を運んでいるので、けっこう慣れましたね。
昔は電車の街だった?
そんな京都ですが、実は以前は多くの電車ルートが張り巡らされていました。京都市電という路面電車があったのです。実はこれ、日本で最初に営業を開始した電車なんです。それまでは汽車がメインでしたからね。
1895年にスタートした京都市電ですが、その後1978年に全廃されることとなりました。時代の流れとしては、このあたりの時期に路面電車がどんどんなくなっていくところでした。世の中としては地下鉄を引いた方が交通の流れとしても便利だ、ということだったのでしょうね。
民間に任せるリスク
そんな公共交通の要の一つでもある京都でバスを運営する京阪バスですが、2019年度いっぱいで撤退することになりました。運転手不足が原因です。
もともと京都は00年度に人件費削減のために公営バスを一部を民間に託すということをしました。京都のように観光客も多く、さらにはバスの必要性が高い街でもこういったことになるということは、民営化の思わぬリスクが露呈されてしまった形となります。
00年代は税金を無駄にしない、ということで多くの事業にメスが入りました。もちろん無駄に使うのはいいというわけではないですが、あれからしばらく時も経ち、そろそろ歪みが見え始めてくるタイミングなのかもしれません。なんでもかんでも民営化すればいいという問題でもないということですね。
民営化についてはこちらでも触れているので、興味のある方はどうぞ。
難しいところで、京都はバスで年間50億円も赤字を出していたこともあったそうです。民営化にして黒字転換したということで、成果もありました。行政か、民間か、どれがベストなのかを見極めるのは難しいですね。