今日、5月21日は、日本で裁判員制度が始まってちょうど10年となる日です。
それこそ10年前はニュースやドラマでも取り上げられ、大きな話題になりました。
当時、それこそ一般の人が、人を裁くという感覚が日本にはありませんでした。
アメリカではその制度は以前より取り入れられていましたが、国の成り立ちも違いますし、考え方も違いますからね。
これを機に、裁判員制度とはなんなのかおさらいしてみましょう。
裁判員制度とは
裁判員制度とは、ランダムで選ばれた人が裁判員となり、みんなで証拠などを検証し、有罪か無罪か、有罪ならどういう刑にするのかを決める制度です。ランダムなので、どれだけ裁判員をやってみたい人でもできるわけではありません。逆にやりたくない人も選ばれます。
当たり前ですが、まじめな人もちゃらんぽらんの人も選ばれます。良い人も悪い人も選ばれます。
ちなみに裁判員を導入しているのは地方裁判所だけで、高等裁判所、最高裁判所には裁判員はいません。控訴した場合は、最終的には裁判員の判決にはならない場合もあります。
それと、すべての地方裁判所で扱う裁判に裁判員制度があるわけではありません。一定以上の重要、重大な事件のみ、裁判員制度が適応されます。
まあ、そうしないとすごい人数の裁判員が必要になってしまいますからね。
突然選ばれるわけではなく、まず候補になった時点で通知がくるようです。
今の段階でその通知が来てなければ、いきなり裁判員になりました、みたいなことは絶対にないのです。
裁判員ならではの規定
裁判員は、基本的に拒否できません。
ただし高齢の場合、重病の場合、学生の場合、親族の介護が必要な場合は拒否ができます。
とはいえ、みなさん仕事があるわけです。
裁判員に選ばれたら、数日間は確実に仕事を休まなければなりません。一応日当はでます。
この仕事なら拒否できる、という明確な決まりごとはないようです。
ケースバイケースで、裁判所が決めることになります。
裁判所のサイトには、このように規定があります。
(1) 裁判員として職務に従事する期間
(2) 事業所の規模
(3) 担当職務についての代替性
(4) 予定される仕事の日時を変更できる可能性
(5) 裁判員として参加することによる事業への影響
曖昧なものではありますが、おそらく彩雨さんが選ばれた場合、全国ツアー中などでしたら辞退を認めてくれそうな気もします。現在のようなライブもレコーディングもない時期ですと、辞退はできないでしょう。
人に言っても、実は大丈夫
裁判員という特殊な役割なので、それを人に話してはいけないのでは、と思う人もいるかもしれません。
でも、厳密にいえば人に話してもOKです。
家族など親しい人や、仕事関係の人は休まなきゃいけないので、むしろ言わざるを得ないわけです。
ですが、公にしてはいけません。SNSなどで書いてはいけないのです。
これは裁判員を守るための措置でもあります。例えば、犯人グループがもし自分たちの仲間の裁判をやっている裁判員をSNSで見つけて特定したら、脅迫などして有利な判決がでるように働きかけることが可能になってしまうからです。
ですが裁判員としての役目を終えたあとは、自分が裁判員をやったということを公表しても問題ないそうです。
とはいえ、人の人生を左右する役目なので、なんか公表して逆恨みとかされちゃったりしたら嫌ですよね。
裁判員制度に意味があったのか
本来は重要な事件に一般市民を裁判員として参加させることによって、司法をもっと身近な存在として考える機会という意味、さらには裁判にもっと民意を反映させるという意味があったと思われます。
ですが、10年たってそのあたりがどれほど変わったかといいますと、一人の市民としての実感では、ぶっちゃけそれほど変わってないようにも思えます。
また、裁判はどうしても過去の判例をベースに組み立てられるため、結局のところ裁判員の意志がどこまで盛り込まれるかという問題に対しても議論があります。
難しい問題ではありますが、じゃあ自分の場合はどうかというと、もし裁判員に選ばれたのであれば参加してみたいとは思ってますけどね。
なかなかできない経験ですからね。
選ばれたらぜひブログで報告を…したいところですが、それはダメですね。