このコロナで伸びた企業の一つが、Amazonです。
自分にとってもAmazonはかなり活用させてもらっていますし、物流以外のサービスも使っています。
Amazonは今やGAFAといって、巨大ITの四大企業にも名を連ねる存在です。
しかし、近年その強すぎる力のため、世界中で風当たりが強くなってきています。
今回はアメリカ、日本、EUで起きたAmazonと独占禁止法抵触についての話をまとめてみたいと思います。
Amazon以外での値下げは許さない
こちら、アメリカで最近あった話です。
ワシントンで、Amazonを独占禁止法で訴えるという出来事がありました。
米首都ワシントン当局、アマゾンを独禁法違反で提訴(毎日新聞) – Yahoo!ニュース
Amazonは多くの出店者がいて、たくさん物を売っています。しかし彼らはAmazon以外の通販サイトでも同じ商品を売っていますよね。
消費者にとっては、自分の都合のいい所で買うわけですから、他で買いたいと考える人もいます。
Amazonはそうした出店者に、他サイトでAmazonより値段を下げて売ることを事実上禁止する契約を結んでいて、これが独占禁止法にあたる、ということのようです。
まぁ理屈で言えば、安い手数料のサイトで売れば、それだけ値段を下げることができます。Amazonがこういった規定をするものだから、通販サイトの値段が高止まりしてしまうということですね。
独占禁止法の反トラスト法にあたる部分です。
店舗から金銭を要求
こちらは日本の話です。
数年前から問題になっていましたが、Amazonが返金、事業改善報告書を提出し、一応収まった話になっています。
アマゾン、改善計画を提出 業者に「協力金」返金へ―公取委:時事ドットコム
こちらの記事によると
関係者によると、アマゾンは数年前から、自社サイトで値引き販売した商品について、値引き額の一部を負担するよう納入業者に要求。また、同社が設定する利益目標を達成できなかった場合にも金銭の支払いを求めるなど、業者に複数名目で不当な「協力金」を課していた。
とあります。
まぁでも、こういった謎の協力金文化って、他のジャンルでもありますけどねぇ。ああいうのも、今後はなくなっていくんだろうな。
協力でしょ?協力なんかしねえよ!!
なんて言えるはずもなく、店舗はしぶしぶ払うしかありません。
独占禁止法の優越的地位の乱用にあたる部分ですね。
お前の情報は俺の物、俺の情報は俺の物
こちらはEUの話です。
Amazonが出店者の情報にアクセスしていたという話があります。
欧州委がAmazonに警告 出店業者の情報、不正利用疑い(写真=AP)
どの商品がどれくらい売れたかという情報を得て、それを自社製品や自社流通に活かした、とありますね。
でもまぁ、胴元ってそういうもんじゃないの、とも思うわけですが。
とはいえ記事にはジェフ・ベゾス氏のコメントとして「出店業者の販売データ利用は社内で禁止されている」とありますので、一応禁止されているようですね。
強すぎるAmazonへの警戒
Amazonに限らずGAFA全体ではありますが、ここ数年は少しずつ世界全体で風当たりが強くなってきています。
アメリカではいまだにGAFA分割論という話もあるくらいで、政府はそれなりに警戒心を強めているように思えます。
ただIT化が進む2020年代に加えこのコロナのこともあり、GAFAは今後ますます力を付けていくことは間違いありません。
今のうちに先手を打つのか、政府のコントロールがきかないくらいGAFAが世界中で権力を握るのか、ちょうどその端境期にいるのかもしれませんね。
それでもすごいAmazon
ちなみに、じゃあAmazonなんて使うのやめようぜ!とは言いません。
冒頭にも言いましたが、自分はAmazonヘビーユーザーですし、実は企業の動きとしては好きな方でして、よくチェックをしています。このブログでもAmazonのすごさやジェフ・ベゾス氏の動向の話をたまに取り上げています。
やっぱり、強いところが強い。便利なところがいい。消費者としてはね。
いい方向に修正されながら進んでくれるといいなと思います!