薬物の事件が後を絶ちませんが、今も昔も子供たちの間でも薬物依存があります。
意外にも思われるかもしれませんが、薬物依存ランキングがあって、なんか依存というと覚せい剤であったり大麻であったり…というのが出てきそうなものですが、実は一番多いのは咳止めと言われています。
昔から咳止めの薬と薬物依存の関係については指摘されていました。
咳止めの薬と覚せい剤
先日のNHKの報道によると、なんと10代の薬物依存は40%が咳止めの薬だそうです。そのあとが覚せい剤、睡眠薬と続きます。
10代の薬物依存 40%余はせき止めなど市販薬の乱用 | NHKニュース
咳止めの薬ってどういう関係があるんだろうと疑問ですよね。
そもそも咳をするというのは中枢神経がなにかに刺激をされて咳がでるわけです。それを抑える成分に違法薬物でも使われるものに似た効果のあるものがあるわけですね。
咳止めもそうですし、市販されている風邪薬などにもよくある成分です。
とはいえ、当たり前ですがこういった薬を服用しても罪にはなりませんし、通常は依存状態にはなりません。
いわゆるクスリをやっている状態になるためには、相当な量を飲まなければなりません。しかし、実際にどこでも売っている薬なわけで、その相当な量を日常的に飲み続ける人が多いというのが昔から問題になっています。
ある報道によれば、そういった市販の薬による薬物依存度は覚せい剤よりも高いともいわれています。どこでも買えてしまうし、そこまで高価なわけでもなく、依存度が高いということで抜けられなくなっている人は実態が把握できてないだけで、多いと言われていますね。
断薬恐怖症
日常的に精神安定剤や睡眠薬を処方され、服用している方も多いかと思います。
自分はこういった薬は肯定派ですので、精神的なもので持病を抱えられている方は、むしろ飲んだ方がいいとさえ思います。それで安心してぐっすり眠れるのであれば、その方がいいですよね。
とはいえ、こういった薬もまた依存症になりやすいものではあります。先述のように気持ちがパーッと明るくなるようなものではなく、どちらかというと完全に沈める方の作用で真逆ではありますが、薬を飲まないと自分を維持できないという気持ちになってしまうという意味で、依存度は高いわけですね。
それはよくないと思いながらもやめられない、というのが断薬恐怖症です。
睡眠薬を日常的に飲む人で多いのがこれです。
もともと不安があるのでこういった薬を飲むわけで、それを絶つのが不安だ、とまた別の不安がやってくるわけですね。
依存症には肉体的、身体的な依存症と、精神的な依存症があります。本当に薬を絶つことで、体にその影響がある場合と、実は体には影響はないんだけど、精神的な影響がいわゆる禁断症状をもたらす場合ですね。
意外なことに後者はいわゆる偽薬でも効果があると言われています。酔い止めも偽薬で効果があるなんて話もありますが、病は気からということわざもあながちあり得る話ということなのでしょう。
しかしそれだけ依存症というのは、体だけではなく心にも影響があるということです。