サザエさん炎上で考える”メディアによる放火”と”不謹慎狩り”


先週のサザエさんが炎上した、という話がありました。

GWにどこにいくか、というテーマの話だったようで、こんな時期に!というわけで炎上したようです。

サザエさん炎上の表面的な部分

こんな時期にGWにどこにいくか、というものを放送するな!というのはちょっと過敏反応なようにも思えます。しかし、いくらフィクションとはいえ、それでも国民的アニメということで、その影響力は計り知れません。季節感としてはGW直前ということで問題ないですが、放送内容については少し気を使ってもよかったのかな、と個人的には思っています。

もっともサザエさん一家が出かけたから自分もでかけよう、とはならないと思いますが、なぜ遊びに行けないのかとすねる子供くらいはいるかもしれません。

サザエさんをはじめ、多くのアニメの製作にも支障がでています。いくら歴史の長いサザエさんとはいえ、ここまでの感染症を経験するのは初めてのことです。過去の放送、どこをチョイスしても、濃厚接触や三密などは避けられそうにありませんね。

震災の時は災害関連の映画のテレビ放送はだいぶ自粛となりましたが、こういうときは難しいですね。

メディアによる放火

このサザエさん炎上に関しての考察記事がありました。

サザエさん炎上騒動で考える、テレビの話題に頼るネット報道の問題点(徳力基彦) – Yahoo!ニュース

これはなかなか鋭い指摘です。

またこの記事と関連付けして、こういったネット報道を「メディアによる放火」という新しい言葉を生み出したTwitterの投稿がありました。まさに言い得て妙というやつです。

sogitani / baigie inc. on Twitter

そうそう、最近は数件の批判的なコメントがあるだけで、メディアが炎上認定→一次情報に触れてない人が話題増幅→本当に炎上っぽくなる、みたいになってるケースも多そう。こういうのは私の中では「メディアによる放火」と呼んでいます。 https://t.co/5javWaxZrQ

影響力のあるメディアで扱うことにより、実際にはそこまで炎上してないものが炎上するという、不思議な現象が起こるわけですね。これまでの炎上のケースも、同じようなパターンもいくつかありそうです。

とはいえ、火の出どころも着火している人たちもまたネットというわけで、メディアとしては放火というよりは、風を起こすような表現が正しいのかもしれませんが。

今は多くの人が暇でネットに触れる時間が長く、さらにイライラしているわけで、なにかと炎上しやすい土壌はあるだろうなと思います。

以前にも同じ話をしましたが、とくに3月、4月はその炎上の矛先をイベント産業や政府が請け負った形になりましたが、ここからは少しずつ身近なものがその対象へなっていくことが予想されます。

来月はどんなものが炎上するでしょうか。

不謹慎狩りと不謹慎狩り狩り

また、このサザエさん炎上に関してもう一つ興味深い考察記事がありました。

それが不謹慎狩りと、不謹慎狩り狩りの話です。

サザエさん炎上はたった11人の批判から「SNS発のニュース」負の側面 – ライブドアニュース

東日本大震災のときは、たしかに不謹慎狩りはすさまじかったですね。自分自身も普通にツイートをしなかった記憶もあります。あのときはSNSが台頭してから初めての災害でしたので、何もかもが新しく、慣れてなかったということもあるでしょうね。

普通のツイートをするだけで叩かれるような(雰囲気のある)、今の子供たちがびっくりするようなネット社会でした。

記事にもあるように、現在は、不謹慎狩りを狩る、というような風潮もあります。たしかに自分もサザエさん炎上に関してのネットの意見を見ていましたが、文句を言っている人、批判している人を批判するような論調のものも多く見られました。

時代も変われば考え方も変わるということではありますが、コロナに関してはボイスアヤノ.メでもしゃべったとおり、毎日最新情報が変わります。人の考え方も毎日変わります。来月はどんな一カ月になるのでしょうか。