V字回復だけではない、U字やL字回復ってどういう意味?


よく「V字」回復という言葉を目にします。

Vという文字の形の通り、一度落ちた後、急激に回復していく様子をさす言葉です。

実はこのV字ですが、他にもいろいろなアルファベットの回復の仕方があります。

今はコロナによるダメージの回復がどのようなアルファベットで回復するのかという話題がこれから増えるでしょうが、その文字、どういう意味?とならないように、ここで用語をおさらいしておきましょう。

一番嬉しいV字回復

一番よく聞くもので、一番嬉しいのがこのV字回復です。

急激に落ちた後、それと同じくらいのペースで一気に盛り返すものです。

今回のコロナもV字回復してくれたらいいんですが、なかなか難しいかもしれません。

じわじわ型のU字回復

VよりもUのほうが、そのターニングポイントが穏やかです。

U字回復というのは、急激にではないですが、ゆっくりと時間をかけて回復していくものです。

どうしたって飲食、観光、航空、エンタメ系はいきなりこれまで通りOKです!みたいなことになるとは思えません。長い時間をかけて、元通りになる、もしくは別の形を模索する形で、ゆっくりと時間をかけて回復していく流れになるというところで、今回のコロナもこちらに当てはまるのかなとは思います。

いったりきたり、W字回復

下がって、上がってを繰り返す形が、このW字回復です。

一度自粛などで下がり、解除され上がり、関連倒産で下がり、景気が復活してきたかなと思ったところで第2波が来て下がるというような、いったりきたりを繰り返すパターンです。

コロナの影響は向こう数年間は続くと思われ、強毒化とかワクチン完成とか、これから多くのニュースで一喜一憂するような形になることから、長期的にはW字回復となるかもしれませんね。

一番厳しい、L字回復

これまでのアルファベットは下がった後に必ず上がるパターンでしたが、Lというのはガクッと下がった後、そのまま横に移動します。

これはつまり、下がっても回復しない、というようなものです。

まぁ悪く言えば回復しないということですが、良く言えばどの企業も守りに入り、潰れない道を模索します。大企業ならともかく、中小企業はその小回りを効かせて打って出るというよりかは、しばらく我慢を、という形のほうが安全と考える経営者も多いかもしれません。

コロナの回復は何型?

コロナの回復は、どのような形で行われるでしょうか。こればかりは、正直誰もわからないわけです。

このまま第2波は来ず、ワクチンの早期開発とともにしれっと秋頃には元通りになるかもしれませんし、強毒化した第2波、第3波に加え、ワクチンの完成が遅れ来年、再来年はもっと深刻な死者がでるかもしれません。

コロナによってこれからの仕事もどうなるかわからないし、という考えから投資を始める人も多いようですが、逆に世界中で貯蓄文化が進む可能性もあります。

実際に、日本でもトイレットペーパーやマスクのストックを日頃からやっている人はパニックに巻き込まれませんでしたし、事業者にとっても資金的な体力の必要さが浮き彫りになりました。

こういった貯蓄文化の促進は投資活動の停滞を生み出し、回復が遅れるという考え方もできます。そういったところから、L字型回復になる可能性もあります。

ちょっとこのあたり心配ではありますが、今年の秋〜冬あたりにはこのあたりの筋道ももう少しはっきりと見えてくるでしょう。