納豆の生涯無料パスの何が悪かったのか


コロナの話題でもちきりの今年の春ごろから、納豆の生涯無料パスが少しもめています。

しかし、返金という形でいったんは解決しそうです。

クラウドファンディングは多くのアイデアが集まりとても面白いものでしたが、やりすぎもよくないというのを体現したような出来事でした。

納豆の生涯無料パス

これは令和納豆という納豆ご飯専門店が始めたクラウドファンディングのリターンの一つで、1万円の投資で納豆定食が食べ放題となるという内容のものがあり、話題になりました。しかも無期限です。

これはなかなか太っ腹のサービスということで話題になりましたが、その後トラブルが発生します。こちらのリターンを得た人が、この無料パスを没収されるという出来事がありました。

規約としてアンケートに答えることや、それ以外のメニューも頼んでもらう必要があるとのことで、お店としてはこれに反したから、という理由で没収に至ったようです。どれだけ横暴な客だったんだろうとそのときは思いましたが、どうやらお客さん側に落ち度があるのかどうなのか、この辺りも含めて話題となりました。

生涯無料のリスク

近年はこういったサブスクリプション型のサービスが話題ということで、定額で〇〇し放題、というビジネスモデルに人気があります。

ユーザー側も出費を計算しやすくなりますし、サービスする側もまとまったお金を得ることができます。その最たるところがこの先ずっとフリーパスというものではありますね。

たしかに面白いですし、人数を絞ればアリかもしれません。しかし普通に考えると、500円の定食を1万円で生涯食べ放題というのは、お店側としてはややリスクがあるように思えます。こういったところ、クラウドファンディングをやる時点でどれだけイメージができていたのか、正直見えてこないところですね。

このフリーパス、報道によるとどうやら千人以上に売ったということで、目の前のお金を集めることに集中しすぎて失敗した例となってしまいました。

せめて1年にするか、もしくは金額をあげるかのどちらかは必須でしたね。

それでも人気の〇〇放題

しかし、クラウドファンディングが多くの分野で当たり前になりつつある昨今、リターンの一つとしてこういった〇〇放題というのはとても面白いものです。

こういった考え方は、例えばお店の経営権を一般のお客さんに一部渡すような、いわゆる株式会社方式でやるような考え方にも近いです。その特権として、例えばバーなどでオーナー兼お客さんには株式のようなものを買ってもらう代わりに飲み放題特典などを持たせることによって、その人が新しいお客さんを連れてきてくれるようなことも期待できます。飲食店でこういった食べ放題、飲み放題という考え方はハマりやすいと思っています。

あとは先のことを見通して絶妙な設定ができるかというところですね。今回の納豆の例は、多くの経営者にとっていい反面教師となっていることと思います。