都知事選も近づいてきましたが、選挙がらみの事件ということで大きく報道されているのが、河合夫妻の逮捕です。
夫婦で国会議員、そして夫婦で逮捕されるという例はなかなか珍しいです。
公職選挙法違反
ウグイス嬢に規定以上の金額を支払っていた、というところで逮捕されたようですが、それはやはりとっかかりということで、実際には多くの人にお金をばらまいていた、ということが徐々に明らかになりました。
お金を渡し票を買うということで、公職選挙法違反になります。
地元の市長や地方自治体の議員にお金をばらまくというのはどうやら長いこと慣習としてあった可能性も高く、この件がどこまで問題になるのか気になるところです。
ちなみにこの公職選挙法ですが、けっこう細かい規定があります。飲み会とかで少しでもおごったり、おごられたりすれば問題になりますので、割り勘を徹底することが大事です。
どうやって票を買う?
しかし普通に暮らしていて謎なのは、どうやって票を買うかということです。
票というのは郵送で送られてきて、それを自分で投票にいかなきゃいけないわけですよね。
票の取りまとめ、なんて簡単にいいますけど、そもそもどうやって取りまとめるのでしょうか。自分自身も長く生きていますが、これまでの人生で票を取りまとめられたことなんてありません。ましてや、その票売ってくれない?なんて言われたこともありません。
例えば自分が今回の都知事選に立候補したとして、その辺を歩いている人にこっそりお金を渡して票を入れてね、って言ったところで、その人が本当に入れてくれるかなんてわかりませんよね。もしかしたら口では約束通り入れたよ、っていうかもしれないし、実際に誰に入れたかなんてわかりません。
いや、そんなことより、それだったら公約で自分が当選したら東京都民に給付金を配ります!っていえば、それでお金くれるならこの人にいれればいいや、って票を集めることできますよね。それはつまり票を買うってことでは…というところが、ふとした疑問でした。
票を買う方法
しかしこの票の取りまとめについて、よくよく調べてみると田舎では多いということ。
地域や会社などでこの人にいれてくれ、という指示がでるわけです。でも先述の通りだれに入れたかなんてわからないわけですが、それがわかってしまうというのが恐ろしいところ。
そもそも人数が少ない自治体であれば、何票入ったかをみるだけで本当にその取りまとめができていたかをジャッジすることができます。というのも、そもそもの投票率が低いというところにも問題があり、投票率が95%とかになればこれまでのような票を買う、ということ自体が不可能になっていくのではないかと思います。
真偽不明の情報ですが、投票用紙の右上に名前を書くとか、そういったルールを設けることによってちゃんと組織票が動いたかをジャッジできるなんて話も。いや、その前に投票用紙を集計している人にも息がかかった人がいるということで、そこもどうなんだという話ではありますが。
もし票を入れてくれたらおたくの会社に公共事業の仕事をあげるよ、そのかわりもし入れてくれなかったらわかるよね?社員何人いるよね、ってことは家族含めて何人だよね。ってな感じが現実的なのかなぁ。
いろいろ考えてみましたが、いい方法は浮かびませんでした。
票を売った人はどうなるのか
お金をもらった方も罪になります。リストはある程度検察は把握しているようで、広島県の市長や地方議員が根こそぎ逮捕されてしまうなんてこともあるのでしょうか。
いや、しかしそれで実際に河合夫妻は当選しているわけで、多くの市民が票を売ったわけです。そういった市民が直接お金をもらったかどうかはもう調べようのないことでしょうが、こういった操作のメスが市民にまで及ぶ可能性はあるのでしょうか。
また今回はたまたま広島で起きた事件ですが、他の地域はどうなのか、というところで、これけっこう根が深い問題ですよね。そういった慣習は昔からあるのかもしれないですが、ここらでしっかり調べ、政治家だけではなく実際にそれで動いた人、動かざるを得なかった人、いろいろな事情があるとは思いますが、どこまで切り込めるかに注目です。