QUESTIONより:ミスを称賛しない社会はつぶれる


QUESTIONより

仕事上で人を評価する場合、考え方にもよりますが加点方式と減点方式どちらが正しいのでしょうか? 彩雨さんが評価する立場だったらどちらを選びますか?


まぁこれは職種にもよるでしょうが、基本的には加点方式じゃないとダメだと思っています。

減点方式はミスをさせないやりかた

減点方式は、ミスをさせないやり方です。ミスをいかにしないかを問われる状態ですと、この減点方式のほうがいいですよね。

世の中にもいくつか減点方式を採用しているものがあります。

例えばゴルフとかそうですよね。例えばゴルフのルールがどれだけ凡打を打ってもめっちゃ走って順番なんて関係なく先にゴールした人が勝ち、という加点方式のルールだったら、また全然違う競技になります。サッカーや野球は、試合中にどれだけミスをしてもそのミスが勝敗に必ずしも結び付くわけではありません。

スポーツ以外ですと、交通違反は減点方式です。

いや、厳密にいうと交通違反というのは減点方式ではなく累積方式というものです。特定の点数になるとペナルティが与えられるというもので、このQUESTIONでいうところの減点方式に近いものがありますので、ここではあえて減点方式という形で取り扱っています。

交通違反は大きな違反をすれば一発アウト、小さな違反も積み重ねればアウト、ということで、いかにミス(違反)をしないかを求められるものです。

このように、ミスが許されない状況にはこの減点方式はとても効果的です。

ミスを称賛しない社会はつぶれる

人間ですから、ミスをすることはあります。

しかし、ミスをしない方法はあります。それは何もしないことです。何もしなければ絶対にミスはしません。

減点方式の社会になるのであれば、誰もなにもやりません。やらないほうが有利だからです。

しかし、そんな社会が発展するわけありません。現に日本の社会も昔はそうでした。その時代はそれでもよかったんでしょうが、日本の国力が昔ほどない現代において、このままでは国自体がつぶれます。しかしそう考える人が日本でも多かったのも事実で、2000年代あたりからは次々といろんなチャレンジをする人への評価が変わるようになった印象もあります。

ミスの数は挑戦した証拠です。ミスが少ない人は減点はないですが、それだけ加点もないということです。全員が加点しなければなにも前には進みません。

より挑戦した人が報われる社会であるべきで、仕事で人を評価するのであれば特殊な事例を除き、加点方式にしなければならない、と考えています。