先日、りそな銀行で顧客の情報流出があったという報道がありました。
りそな銀、顧客情報紛失 氏名、住所など1万4000人分(時事通信) – Yahoo!ニュース
委託業者から返却があったあと、どっかいっちゃったという話です。
まあありがちな話です。けっこうどこの銀行もたまにこういうことありますしね。
個人的にこのニュースで驚いたのが、りそな銀行の公式発表をみたときです。
古のメディア、MO
りそな銀行の発表はこちらです。
東京本社におけるお客さま情報の紛失について|ニュースリリース|りそな銀行
紛失した媒体とある項目がなんと…
光磁気ディスク(MO)1枚
おお、懐かしい!
MOなんて、何年ぶりに聞いた言葉でしょうか。
MOってなんだ?
MOってめっちゃ懐かしいな!といいながらも、実は自分はMOを使ったことはないんです。存在を知っているだけです。
それくらいマニアックなものでした。
ちなみにMDじゃないですよ。MOです。
MOというのは、当時としては最先端の光磁気ディスクで、90年代に一部で流行した情報媒体です。当時はフロッピーディスク全盛期でしたが、フロッピーの難点として容量が少ないことがあげられました。もっとも当時はそれで事足りるといってしまえばそうなんですけどね。ただ徐々に大容量化の流れも出始めた頃で、Windows95が登場してからはCD-ROMも主流になっていきます。メディアも大容量化が必要になります。
MOはなんと出始めのころは230MBも保存でき、後期のころは2.3GBもの大容量となりました。その容量で読み込みだけではなく書き込みもできたのだから、いかにすごいものだったか。
MOの終焉
時代が変わればメディアも変わるということで、一部では使われたMOですが、一般層へ広がることはありませんでした。当時はCD-Rの技術も出始め、一般層は大容量のデータを扱いたいときはCD-Rを使うのが当たり前になりました。
その後USBフラッシュメモリ、ネットの高速化などさまざまな変化によりMOは衰退し、2000年代初頭には多くの会社が撤退し、生産終了となっています。たぶんもう取り扱っているところはないんじゃないかと思いますが、どうでしょう。大きな家電量販店では隅っこの方で売ってたりするのだろうか。
今回りそな銀行の件で久しぶりにMOという存在を目にしましたが、まだ現役で使ってるんですかね。一応りそなの発表によると「2019年12月時点での郵便番号、ご住所」とあるので、まだ使ってるのかもしれませんね。
もしかしたら大事な情報なのでその辺に落として勝手に使われないようにマニアックな媒体であえて保存するのか、もしうは旧システムから抜け出せないのか、そのあたりも気になるところですが。