大阪都構想は否決へ、雑感。


大阪都構想、否決されました。

この短期間での2度の否決ということで、もうしばらくはこの都構想については封印されることになるかと思います。

伝わらなかった大阪都構想

この大阪都構想ですが、外から見る限り、やはり市民に真意が伝わっていないように思えます。

「大阪市がなくならなくてよかった」

という意見が反対派の中からも目立ち、二重行政をなくすというより、変化を嫌った感が強くでたように思えます。

また「大阪都構想」というネーミングもよくなかったのかもしれません。やはり大阪が「都」になる印象が強く、これもまた変化を象徴させるものです。実際に大阪都になるわけじゃないのにこういう名称にしてしまったのが誤解を招いた可能性があります。

賛成派、反対派の両方の意見や感想をネット上で見ましたが、反対派の方はやはり的が外れているような印象があります。これは大阪維新の会がうまく説明できていないことの現れです。

本来の焦点は二重行政ですが、この二重行政というのは意外とわかりにくいんですよね。東京に置き換えると小池百合子都知事と東京市長の両方が強い権力を持ってオリンピック周りのことや豊洲移転などを進めているようなもので、例えば逆に東京市を作ろうなんて話がでたら、だれもがそんなものは無駄だという意見が圧倒的でしょう。それが大阪で当てはまるかどうか、ということです。しかしこれが、なかなかイメージしにくい。

ないものを考えるというのは難しいんです。

変化のチャンスは逃した

個人的に大阪都構想については明確な答えを持っておらず、都構想の理念については賛成ですが、大阪に住んでいるわけではないのでどちらが正しいか、よくわかりません。

政令指定都市は大阪以外にもたくさんありますが、それらがうまく機能していないとも思えません。前にもブログで書きましたが、大都市であるが故の問題なのか、大阪自体の問題なのか、そもそもそこまで問題ではなかったのか、よくわからないというのが正直なところです。

しかし時代が変われば変化も必要ということで、こういった行政の仕組みも時代に合わせて変化が必要です。今は昔と違って、日本の大都市だからすべて安泰というわけではありません。変化なしにこの21世紀を乗り越えることができるのか、大阪にとっては変化するチャンスを逃したとも言えます。これが吉と出るのか、凶とでるのか、それは今後の歴史の中で証明されていくことになります。