AI導入からあだ名禁止令まで、現代のいじめ問題あれこれ


今も昔も教育現場でなかなか解決しない問題の一つが、いじめです。

形は変われど、昔からずっと先生方にとっては頭を悩ます事案でしょう。いつくらいからいじめというのはあったんでしょうね。もしかしたら縄文時代や弥生時代からもあったりして。

子供の世界だけではなく、人が集まればそうなってしまう宿命なのか、どうなのか。

AIいじめ対策

AIによるいじめ対策というのがニュースになっていました。

AIいじめ対策、導入拡大 7市検討、深刻化リスクを判断(共同通信) – Yahoo!ニュース

過去の事例をベースに、情報を入力すると深刻化するリスクを算出してくれる、というもののようですが、この記事だけだとどういうものなのかよくわからないですね。

この目の前のいじめの事案が深刻化するかどうかなんて、結局は現場判断で決めるしかないようにも思えますが。

AIいじめ対策というと、なんか教育現場に監視カメラなどがあってAIがいじめが起きた、とジャッジするようなものかと思いましたが、そういうわけでもないようです。

裏サイト問題は形を変えて残る

以前問題になったのが、学校の裏サイトと呼ばれる掲示板です。いじめの形も変わり、昔のように物理的なものだけではなく、ネット上でも起きています。いじめのIT化は非常にスムーズに、自然に起きました。ネットの利点をうまいところ活用したもので、子供たちは柔軟なものです。

こういった裏サイトは、徐々に形を変え、SNSへとそのムーブメントは移動しています。その最たるところはLINEです。裏サイトと違ってクローズドなコミュニケーションツールであるLINEいじめは見抜きにくい傾向もあります。

なかなか難しい問題です。LINEそのものを悪とするわけにはいきませんからね。

あだ名禁止も

最近話題になっているのは、子供のあだ名禁止の話です。

これは子供同士ではなく教員もそうで、すべて〇〇さんに統一するということです。さん、くんでわけると男女の性差のこともあるので、すべて「さん」に統一とのことです。

大学などでは一部では学生を「くん」で統一してたりしますよね。国会でも「くん」で統一されています。でも一般社会では「さん」が標準ですね。

あだ名は親しみを表すともいわれていますが、子供は残酷な生き物でして、身体的特徴をそのままあだ名にする傾向もあります。それが子供の心にグサッとくるものもあるのもわかる気がします。

あだ名禁止については否定的な意見も多く出ていますが、お互いに敬意を持った関係性を維持するためにも、なんか100%否定することができない自分もいます。これも難しい問題です。

いじめをなくすために

人が集まれば、その中でさまざまな欲望やストレスが生じるものです。大人になるとそういったものを理性や損得勘定でコントロールし、社会の中で学びながら生き抜いていくわけです。

子供は動物みたいなものですので、そりゃ子供が集まればいじめが生まれるのは当たり前です。野生ですから。結局のところ大人がどれだけルールを与えたところで形を変えていじめは残っていくかもしれないですし、いじめるのもいじめられるのも、乱暴な言い方をすれば一つのコミュニケーションとも考えることもできます。

その一方でいじめが今後の人生に一生引きずる傷になることもありますし、命を落としてしまうケースもあります。その問題はしっかりと大人が対策をしなければならないことです。

今はいわゆる「モンペ」と呼ばれる親もいますし、体罰問題も表面化されやすいですし、先生方に関しては昔以上にやりにくい場面は多そうですね。大変なことだと思います。いじめ問題、なにかうまく解決することができたらいいのですが。