テレビのネット同時配信まであと少し…乗り越えるべき二つのハードル


テレビのインターネット同時配信についてはこのブログでもたびたび取り上げている話です。

NHKはいち早く本格スタートに踏み切りましたが、民放はまだまだ試験段階です。

技術的にはとっくにクリア済

なかなか進まない同時配信。

技術的には、もちろんはるか昔にクリアしています。もっともどうしてもネットの方が配信が数秒遅れてしまうという問題もあり、これについてはまだクリアされていませんが、一般的な視聴であれば数秒遅れて困ることもありませんよね。

まぁ朝や夕方の番組で、時計の表示が数秒ずれるくらいでしょう。

ではなぜ同時配信をしないかというと、権利と法律の問題です。

著作権法は改正へ

法律というのは、著作権法のことで、実はテレビ放送とインターネット放送は著作権の手続きの仕方が異なります。そのため、同時放送するためには両方の手続きをしないといけないという問題があります。

法律を一部変えて、この手続きを簡略化できるようにすることが必要なのです。

政府は来年の国会で、この同時放送に向けた法改正を進める予定という報道がありました。

俳優にはお金は入らない?

権利問題もまた、難しい問題です。

現在あるルールは、ほとんどがインターネットという存在が台頭する前にできたもので、現代社会にそれを当てはめる形で成り立っています。

しかし、それもさすがに無理があります。

俳優には一銭も入らない? ネット同時配信に危惧、著作権法改正を要望 日俳連(弁護士ドットコム) – Yahoo!ニュース

日本俳優連合が、この同時配信について危惧という記事がありました。

ネット同時配信になることで、テレビとネットの二つで放映されるような形になるのであれば。それに合わせて出演料も上がるのか、という話になると、どうなんでしょうね。

あくまで作品をつくるということへの出演料なのか、どうなのか。

このあたり、記事を読んでもちょっとわかりにくかったので、今度改めて調べてみたいところですね。とりあえず記事には、出演料は日俳連の主張として多目的に使われるには安いということは書いてありましたが、高い、安いというのはちょっと主観的なところもありますからね。

音楽だと、おそらくJASRACとの契約に基づくものになるわけですので、同時配信されるのであれば、されたぶんだけ著作権料が入ってくることになるのかもしれません。

もっとも、それこそ安いか高いかという主観での値段論争になると、どうでしょうというところではありますが。

なんにせよ、ルールができたときには想定できなかった環境が今あるわけで、それにあわせて変化が必要です。まぁでも場合によっては、今までよりももらえなくなる人もいれば、今までより稼ぐ人もでてくるでしょう。

変化とはそういうものです。