ドコモが激安プランahamoを発表し、来年の3月までに他社がどう乗ってくるか業界はワクワク、ソワソワしているところです。
こういった情報は積極的に拾っていきたいなと思っていますが、関連の話題として、携帯ショップの在り方が問われています。
店員はキャリアの社員ではない
ドコモ、au、ソフトバンクなど、主要キャリアは個別で店舗を持っています。みなさんのお住いの地域にも、ドコモショップなどあると思います。
一部店舗は除きますが、大半の店員さんはドコモの社員かと思いきや、あくまで代理店が雇っている人間ですので、直接的にドコモの社員というわけではありません。
今回ドコモはahamoというプランを発表しましたが、ahamoの特徴としてネットでの手続きに限る、という仕組みを取っています。
つまり、ドコモショップではahamoのプランを契約することはできないということです。また、ahamoに大勢の人が乗り換えた場合、いわゆるドコモショップの収益が減る可能性も含んでいるということです。
今回のahamoに関しては、それほど大きな衝撃があるということです。
ドコモショップに勝ち目はあるか
現在、スマホ業界が進んでいる特徴として、SIMカードを必要としないeSIMであったり、こういったネットでの契約であったりと、以前のような店舗型での契約を必要としないものを推奨する動きがあります。
しかし、じゃあドコモのユーザーが全員ahamoにするかというと、そんなことはないでしょう。スマホの契約は専門用語が飛び交いますし、スマホ自体の操作もよくわからないしということで、直接人を介したビジネスモデルにはまだ必要性はあります。
これは銀行や旅行代理店などでも同じような動きがありますね。
ただ難しいところは、銀行については窓口の人も同じ会社の社員ですが、ドコモショップはそれが違うというところです。ドコモの収益から養われているわけではないという、決定的な違いがあります。
ちょっとしたスマホ操作の不明なところをドコモショップに聞きに行く人が多いと言われています。こういった役割はとても重要だとは思いますが、ドコモショップのビジネスモデルは質問に答えユーザビリティを向上させたところで、その店員さん、そして代理店の収益には反映されないものとなっています。
今や多くの人がスマホなりを使うようになり、今後新規加入者が増加する世の中になるとは思えません。楽天モバイルのように二台目スマホ市場を狙うのもいいですが、複数台使うような人は自分で調べて安いところで契約するので、どのみちドコモショップは使いません。
世の中の動き的にも、ビジネスモデル的にも、今のままではドコモショップの未来はなかなか厳しいものになる可能性があります。
しかし繰り返しになりますが、ちょっとスマホの操作がわからなくて聞きに行くとか、そういった社会的な役割に意味がないわけでもありません。
街のスマホ御用聞きのようなプランを独自で作って売るとか、そのビジネスモデルにも変化の時が来ているように思えます。今はなにかと機械化され、ネット上でのやり取りで完結できる形が増えていますが、だからこそ対面方式のメリットがより色濃くなる時代へ変わっていきます。ドコモショップはこういったところを活かせるかどうかが、今後残るかなくなるかの分かれ目になってくるでしょう。