サッカーの歴史はスポーツ全体としてはそこそこ長い方かなと思います。
しかし、その運営方法は時代によって変わっており、今後も新しく生まれ変わることもあるでしょう。
スーパーリーグ構想
この2021年に、ヨーロッパのサッカー界で大きな騒動がありました。
それがスーパーリーグ構想です。
ヨーロッパのサッカーといっても、超巨大なチームから、弱いチームまであります。
そのすべてのチームから頂点を選ぶヨーロッパ全体のリーグが、チャンピオンズリーグです。ある意味ではワールドカップより盛り上がる、権威のあるリーグとなっています。
こちらは各国のリーグで上位の成績を収めたチームだけが出場できます。つまり、実質的にはヨーロッパのすべてのチームが出場できるチャンスがあります。
しかし、このチャンピオンズリーグにも問題点があります。試合数が増えてしまうということです。
そこでチャンピオンズリーグに変わる新しいリーグを作ろうと動いたのが、スーパーリーグ構想です。
ヨーロッパ各国の強豪チームだけを集めて、各国のリーグとは別にヨーロッパ最強を決めようぜ、というものです。
試合数が減るだけではなく、参加チームも減ります。しかし強豪チームばかり集うということで、視聴者はあまり減りません。
その結果、お金がめっちゃもうかるじゃん、という話です。
瓦解したスーパーリーグ構想
リーダーはレアル・マドリードのペレス会長です。
スペイン、イタリアの強豪チーム、さらにイングランドの強豪も多く参加することになりました。その一方でフランス、ドイツの強豪チームは参加を見送りました。
これは実現するか、という雰囲気もあったのですが。
その後、UEFAが激ギレしました。UEFAというのはヨーロッパサッカー協会です。まぁそりゃそうで、チャンピオンズリーグをコケにしたようなものですからね。それに追い打ちをかけるように、FIFAも怒ります。
FIFAについては、参加したチームに所属する選手はワールドカップに出場させない、とばかりの怒りっぷりです。
そこに加わったのが、イギリス政府です。ここで国が出てくるのも、さすがサッカーの母国イングランドですね。
国に出てこられてはどうにもなりません。イングランドの強豪チームは姿勢を変更し、スーパーリーグ構想は事実上ストップすることとなりました。
カネがない
このスーパーリーグ構想の背景にあるのは、お金です。
ただでさえ収支がうまくいっていないチームもあるなか、コロナによる減収は非常に重くのしかかります。
今回一転して撤退を決めたイングランド勢は、プレミアリーグによりそれなりにお金を稼げているところもあります。スペインなどは人気はあるものの、制度上プレミアリーグほどのお金は入りません。
レアル・マドリードやバルセロナに言わせてみれば、いろいろと言いたいことがあるのもわかるような気もします。
個人的にはサッカーは裕福で強いチームもあれば、貧乏で弱いチームがあり、それらが共存し戦うのがいいなと思っているところがあります。
そのため、一部のチームしか利益がいかないスーパーリーグ構想については反対派でもあります。
各クラブチームのサポーターもそう考えていたようで、このスーパーリーグ構想には反対する声が大きかったなと思いました。おそらくアジアやアメリカのサッカーファンは強豪チームだけが対決するほうが視聴率は取れそうですので、このスーパーリーグ構想はそういったところも視野に入れてのターゲティングだったのかなとは思いますが、現地のファンは必ずしもそうじゃないということなのでしょう。
このスーパーリーグ構想、続報がよくわからずその後どうなるのかよくわかりません。なにかまた大きな動きがあるかもしれません。