真似しちゃダメ!銀行から何億円も横領する二つの方法


今は、子供を除けば日本のほぼすべての国民が銀行口座を持っているといってもいいのではないでしょうか。

収入も支出も銀行口座に勝手に入り、勝手に出ていく、そんなライフスタイルが定着しています。

銀行には多くのお金が集まります。もちろん現金も扱うでしょうが、札束を扱うだけが銀行の仕事ではありません。それだけに、ちょっと出来心で一万円札を…と抜くレベルではなく、びっくりするほどの横領ができてしまうというのも現実です。

銀行の不祥事が相次ぐ

きらぼし銀行で3億7500万円ものお金を横領した事件がありましたが、最新の内部調査で5億7600万円というすさまじい横領額であることが発覚しました。いや、もうどっちもすごい金額すぎて意味がわかりません。

ちなみに、横領した人はまだ逃亡中みたいです。まさか5億円の現金を持って逃げているわけでもないでしょうし、そのお金は戻ってくるのでしょうか。そして逃げた人を捕まえることはできるのでしょうか。

実は、銀行の不祥事というのは調べてみるとけっこう多いんですね。

不祥事件相次ぐ第一地銀のきらぼし銀行(番外編):データ・マックス NETIB-NEWS

こちらにデータがありましたが、ここ1,2年だけでもけっこうあります。金額もまちまちですけど。

この歴史で見ても、三井住友銀行の11億円横領事件、滋賀銀行の9億円横領事件をはじめ、億を超える横領事件ってけっこうあります。ちょっとびっくりですね。

どうやって横領するの? その1

素朴な疑問としては、どうやってそんな金額を横領するのかという手法が気になるところです。その辺に札束が転がってるのであればなんかイメージしやすいですけど、そんなこともないじゃないですか。

それに、誰でも簡単に横領できてしまうほどセキュリティが甘いわけでもないとは思いますし。

今回のきらぼし銀行については、定期預金に本来移動させたと思われていたお金が、実は入ってなかったことで発覚したみたいです。定期預金に入れましたよっていう証を偽装してお客さんに渡していたわけですね。このお客さんが定期預金を解約しようと思わなければ、いつまでも発覚しなかったわけです。でも、いつかバレますよね。2年間、ヒヤヒヤだったことでしょうね。

ちなみに滋賀銀行の9億円横領事件も1960年代から起きている事件なのですが、同じように定期預金を利用したトリックになっています。

どうやって横領するの? その2

三井住友銀行の横領の手法もなかなかすごいです。2016年に発覚した事件ですが、なんと9年間もかけて11億円も横領しました。

これは、外貨を使ったトリックです。そして副支店長というポジションだからこそできる手法だったようです。

まず普通預金にあるお金を外貨預金に切り替えます。1ドル100円でしたら、口座に1万円入っていれば100ドルになるわけです。ですが、このレートを一時的に1ドル10円に設定したのです。この設定ができるのは誰でもできるわけではなく、為替の大暴落などに備えた非常用モードに切り替えることができる立場の人間だけだったそうです。

1ドル10円にすれば、口座に1万円あれば1000ドルになりますよね。それを再び日本円に戻せば10万円で、普通預金の口座の0を一戸増やせるという夢のような錬金術を使うことができるわけです。

銀行の安心を取り戻せるか

大事なお金を預けているわけで、銀行にはなによりも信用と信頼がなければいけません。こういった事件をもとにどれだけ対応策ができているのかわかりませんが、昔からこういった横領事件が続いているのはあまり健全とはいえませんね。

行員が行った横領であれば、被害者は泣き寝入りすることはなさそうです。ただ、悪意を持った人間は銀行員だけではないですし、別の人間がだまし取ったお金は戻ってこない可能性もあります。

僕ら利用者側も、ちゃんとお金がどうなっているのかのチェックをしていないといけませんね。