東京オリンピックで感じたSNSの誹謗中傷あれこれ


インターネットによって、いろんな声がダイレクトに聞こえてくるようになりました。

ネットの声が世の中の声ではないとはいえ、どうしても大きく聞こえるので気になってしまうもの。

オリンピックを通じて、今回は選手への誹謗中傷もまたクローズアップされることとなりました。

日本では多くの批判も、流れに変化が

そもそもオリンピックに対しての風当たりも強い中、序盤からメダルラッシュのこともあり、盛り上がりを見せました。好意的な反応が多かったようにも思えます。

その中でも、苦戦が続いた競泳選手。かつて不倫騒動もあった選手がメダル候補とありながら力を発揮できなかったこともあり、その選手への風当たりはかなり強く感じました。

とはいえ、オリンピックです。うまくいく選手もいれば、うまくいかない選手がいて当然です。

また、うまくいった選手が讃えられ、うまくいかなかった選手が叩かれるという風潮は、今に始まったことではありません。

どちらかというと、近代オリンピックが始まってこの120年間で人類の精神性は向上していますから、今のほうがバッシングがネットを通じて可視化されているだけで、本質的なバッシングは減っているのかもしれません。

男子リレーはまさかの決勝戦でバトンミスがありました。こちらもいくつかバッシングはありましたが、攻めた結果であるということを理解している人、理解しようとしている人が多いなという印象もあります。

こういうところ、よかったなと感じたところです。

韓国は厳しい

ネット大国である韓国もまた、昔よりネットを通じた誹謗中傷が問題となっています。

今回のオリンピックもまた例外ではありません。

アーチェリーでは金メダリストの選手に対し、多くのバッシングが向けられています。その理由が短髪であるということで、日本とはまた違う韓国独特の文化の難しさを感じます。

短髪の韓国女子代表に「金メダルはく奪」の声 背景に男女間対立 – ライブドアニュース

また、野球でもかなり厳しい声が上がっています。

とくに日本戦で一塁ベースを踏めなかった選手に対してはかなりのバッシングがあり、日本からもその選手に対し同情する声が多く聞かれました。

また、競技ではなく日本での生活についてもバッシングの対象となります。選手村でご飯が美味しいと投稿した選手もまた多くの意見が集まりました。

韓国選手の選手村での食事画像が流出して大波紋 「自国民に申し訳ないと思わないのか」 (2021年7月31日) – エキサイトニュース

しかしこのあたりも日本と同様、ネットの一部の声が大きく拡声器となって聞こえてくるだけのようにも思えますけどね。実際にはもっと冷静なんじゃないのかなとも。

国際間に発展する誹謗中傷

こういったネットの誹謗中傷というのは、同国内で回っていく印象がありました。

しかし世界規模の大会ということで、誹謗中傷もまた国境を超えていきます。

もっともオリンピック以前からこういったこともありましたが、卓球選手や体操選手に海外からも誹謗中傷が多くあったという話もあります。

こういうのも、オリンピックならではなのでしょう。

こういう言い方をするのもなんですが、非常に興味深い事例でした。

国内は訴訟なども増えてきましたが、海外だとさすがにどうなんでしょう。

いいことを書こうぜ

どうしてもネガティブなところばかり目立ってしまいますが、その一方でSNSを通じて選手村のスタッフの対応がよかったとか、景色がよかったとか、そういうことを書いてくれる外国人選手、関係者も多くいました。

中にはコンビニが凄すぎる、と書いた投稿も話題になっていましたね。

SNSは人間社会のあらゆる面を大きくクローズアップする性質があります。

できるだけポジティブな投稿こそ、大きな声になってほしいものなんですけどね。