QUESTIONより:摩天楼オペラと転調


QUESTIONより

こんにちは。先日の「変拍子」に関する記事を読みまして私も是非お伺いしてみたい事があったので投稿させて頂きました。音楽の技法の1つに「転調」があると思います。摩天楼オペラの曲でもWARRIOR (C#m→F#m)、Excalibur (C#m→F#m→Bm)、MASK (C#m→F#m) など、転調を用いた曲を数多く制作されていると思います。そこでなのですが、プロミュージシャンの方々は転調を主にどのような目的で使うのでしょうか。また、転調を使うか使わないかは何を基準に決めるのでしょうか。


たしかにこのように転調しています。摩天楼オペラの楽曲に限らず、転調しているものはクラシック、ポップス問わず多いです。

転調しないといけない理由というのはないですが、楽曲のメリハリだったりドラマチック性を高めるために転調しているケースが多いでしょう。

作曲していて、サビはどうしてもこのメロディがいいけど、ボーカルのキーと合わないなぁ…よし、サビだけ転調させてしまえ!という感じで転調したこともありますよ。コツをつかめば転調は自由自在ですからね。

ま、ケースバイケースですね。

摩天楼オペラと転調

摩天楼オペラの楽曲のほとんどはボーカルでありリーダー苑が手掛けていますが、不肖彩雨さんもいくつか作曲をしています。そしてAnziくんも多くの楽曲を残していってくれました。みんなそれぞれ転調を効果的に使うのが好きなタイプです。

よくポップスのバラードとかで盛り上げるために最後のサビが半音上がったりすることもありますが、摩天楼オペラの楽曲ってあまりそういうことしないですね。あまりというか、した記憶がないですね。なんか忘れてる曲あったかな。

半音じゃなくて1音上がる転調はたまにあります。「喝采と激情のグロリア」とか大サビで1音転調してます。

摩天楼オペラと短三度

短三度転調は摩天楼オペラの楽曲の中で一番多い転調かもしれません。カラオケでいうところの、プラス3です。ポップスでも多く登場する転調です。短三度転調は平行調の同主調ということで、上に行くにも下に行くにも相性のいい転調の一つで、戻りやすく使い勝手は抜群ですね。

これはありすぎてあげていくときりがないですが、昔の楽曲だと「EVE」とか「Murder Scope」とかそうですね。最近のものだと「愛した人」とかもそうですね。探すとめっちゃありますよ。また、摩天楼オペラの多くの楽曲は上に転調するのに対して、「Plastic Lover」はあえてサビで下に短三度転調するということしてます。

摩天楼オペラと平行調

平行調というのはスケール上、使う音は変えずに転調するやつで、転調といえば転調ですが、バンドマン的にはそんな気にしてないやつです。

「GLORIA」なんてそうですね。イントロはF#mですが、サビはAです。また、「Cocoon」はメインメロディをキープしたまま平行調転調するという手法を使っていますね。

摩天楼オペラと属調

属調もまた、転調の中でも相性のいいものです。彩雨さんは手癖で下属調転調をよくしますので、「WARRIOR」「Excalibur」「SYMPOSION」などはこれの転調ですね。属調の転調って音楽的にはよくある手法なんですが、摩天楼オペラの楽曲だと意外と昔はやってなかったんです。hideさんのトリビュートに参加させてもらったとき思ったんですが、「DICE」もたしかこの転調だったような気も。

転調は気分で

摩天楼オペラの楽曲は、紹介した転調だけでなく、一瞬だけ転調するような部分転調も多いです。また、転調してる曲がいいのかというとそうでもなく、してない曲がダメなのかというとそうでもないです。

どういうときに転調するのか、それは早い話が作っているときの気分です。また、どういう転調がいいのか、音楽理論的にいろいろありますが、最終的にはパッと聞いて、よければOKということでいいのではないかと思っています。音楽理論は後付けですね。

今後とも摩天楼オペラの楽曲をお楽しみください。