選挙は、有権者に一人一票が割り当てられます。
しかしそれは本当に一票なのでしょうか。
昔からずっと問題になっている一票の格差。
選挙が終わり一斉提訴へ
参議院選挙が終わり、選挙無効を求め一斉提訴へ。
一人一票ですが、その重みは違います。
今回の選挙では報道によれば最大で3.03倍。
これをどう司法が判断するかというところですね。
一票の格差は解決が難しい
そもそもなぜ一票の格差が生じてしまうのか。
日本の人口が全地域で均等であればいいのですが、多いところもあれば少ないところもあります。
人口が多いところでは、どうしても一票あたりの影響力が小さくなってしまいます。
よくわからない人は、極端に考えてみましょう。
10人の中から一人を決めるのと、10万人の中から一人を決める場合、後者の方が一票あたりの影響力が小さくなってしまいます。他にも投票する人がたくさんいるからです。
これ自体を解決する方法は簡単で、人口に合わせて代表者の数を調整すればいいのです。
じゃあなぜそれをやらないのか。
これをやってしまうと、人口が少ない地域から国会議員が選ばれにくくなってしまうのです。
人口に注目して平等にするか、地域に注目して平等にするか。
どっちが平等なんでしょうか。
なあなあでやっていくしかない
この問題はずっと昔から存在しています。
微調整しながら、なんとなくなあなあでやってきています。
さすがに完全に人口で割り振りをすると、どうしても人口が少ない地域の代表が減ってしまいます。
結局はこの一票の格差問題は、現在のようにギリギリのところを攻め続けるしかないのかなとも思います。
将来的に新しい民主主義の概念が生まれればこのあたりも解決するのでしょうが、まだまだ先の話です。
とはいえ格差がどこまで開けばOK、NGかについてはルールがなく、こうやって毎回裁判をやりながら調整していくしかないわけです。
なので、毎回のように起きるこういった裁判もまた大事なことなのでしょう。
ちなみに以前は5格差倍で違憲判決がでています。今回はセーフになるんじゃないかなとは思いますが、どうでしょうね。