最近気になってたニュースがこのアマゾンの協力金問題です。
公正取引委員会が立ち入り検査をはじめたようで、思ったよりも早くこの問題に対して反応したなという印象でした。
公取委、アマゾンに立ち入り 不当な「協力金」要求容疑(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース
長いものに巻かれたいネットショッピング
インターネットというのはとても自由な空間ですので、ネットショッピングは自分でサイトを立ち上げてやることが可能です。そういったテンプレートもたくさんありますし、簡単にできるようなサービスもあるので、思ってるほど難しいことではないのです。
しかしながら、多くの小売店はアマゾンやヤフーショッピングなど、俗にいうところのインターネットショッピングモールを利用します。
というのも、よほどテレビで話題になるとか、店主が芸能人とか、独自ルートで宣伝販売できるのであれば利用しなくてもいいかもしれません。とはいえ、みんながそういうわけではないです。こういったショッピングモールに出店し、検索でひっかかるようにしたほうがいいのです。実際に、自分もまたこういったサービスを利用して検索し物を買います。
より大きなサービスに乗っかる方が、より多くの人の目に留まります。
まさに、長いものに巻かれたい、というのがネットショッピングの形です。その一方で、けっこうな手数料を取られます。
この構図が、
インターネットショッピングの胴元>小売店
という関係の在り方を築き上げてしまいました。そこで問題になったのが2018年になってから始まった「協力金」というシステムで、さらに数パーセントの売り上げの支払いを求めてきたのです。これが優越的地位の濫用にあたるのでは、ということで今回の問題になってくるのです。
なにかの下にいなければならない小売店
前に、レビューについての記事を書いたことがあります。「お前の評価下げるぞ」という内容で脅迫をするという事件についてです。
値段順などで並び替えれば安いものが上に行きますが、よくあるのが「人気順」というものですよね。これは非常にあいまいな基準です。例えば今回の協力金もそうですが、「プラスアルファを支払わなければこの人気順の順位が下がる」と言われてしまえば、払わざるを得ないこともあるでしょう。ヤフオクは出品者はプラスアルファの金額を払うと一覧で目立つことができるシステムありますよね。あれをこっそりやるイメージじゃないですかね。
こういうことに怯えなければならないのが、現在の状況です。実際にアマゾンがそうしていたというわけではないですけど、アマゾンに逆らったらやばいかも、と思わざるを得ない状況におかれています。
レストランのレビューサイトもそうで、レビューサイトがもし裏で金銭を要求した場合、「支払わなければこっそり点数下げられるかも」と思う人もいるかもしれません。CDランキングもまた然り、日本人はレビューやランキングが好きですからね。
いつの時代もどうしてもこういう構造はあるでしょうが、今の時代はインターネットという巨大な空間だからこそ、一極集中になったときの力が強まっているように思えます。独占禁止法も、時代によって柔軟な対応が求められるでしょう。今後の動きに注目したいですね。