個人配信ならではの魅力とは?DeNAの新アプリが示すスポーツ実況の可能性


誰でもスポーツ実況者に!DeNAの新アプリ「Play by SPORTS」

DeNAが5月24日にリリースした「Play by SPORTS」は、誰もがスマートフォン1台でスポーツの試合中継の実況を配信できるアプリです。視聴者として応援・観戦することもできます。これは、スポーツビジネスの民主化につながる面白い試みだと思います。

スポーツ実況の需要はある?個人配信の魅力とは
プロのアナウンサーや解説者による実況も素晴らしいですが、好きなYouTuberと一緒にスポーツを見たいと思う人もいるかもしれません。超優れた人の配信だけが素晴らしいわけではなく、個人配信ならではの魅力があります。

YouTubeの登場と同じ議論が、スポーツ実況でも

YouTubeが登場した時も同様の議論がありました。一流のクリエイターが作った高クオリティなコンテンツも素晴らしいですが、一般の人が作った動画だって十分面白いと思います。必ずしも優れた機材や出演者が面白さに直結するわけではないのです。

スポーツ実況の民主化で、新しい楽しみ方が生まれる

今までは、優れたアナウンサーや解説者による実況が当たり前でした。しかし、一般の人が自由に配信できるようになることで、スポーツの面白さが違う方向で伝わっていく楽しさがあります。トップダウンではなく、双方向のコンテンツ制作が、インターネットの魅力なのです。

権利ビジネスであるスポーツコンテンツの課題と可能性

スポーツは音楽と同様、権利ビジネスです。権利をどう配分するかが難しい問題ですが、YouTubeなどの設計次第では、誰もが日本代表の試合を実況できる可能性もあります。例えば、広告収入の大部分をテレビ局が得る代わりに、誰でも実況できるようにするなど、新しいシステムを試してみる価値はあると思います。

音楽業界でも起きている民主化の波

音楽業界でも、ラジオDJがセレクトした曲を聴くだけだった時代から、誰もがプレイリストを作れる時代になりました。配信者として曲を流したり歌ったりできるのは、音楽の民主化とも言えるでしょう。

Web3の文脈でも語られる「民主化」は、インターネットの本質

民主化は、Web3の文脈でもよく使われるキーワードです。インターネットそのものが、さまざまなコンテンツの民主化を推し進めてきたのだと思います。DeNAの新サービスは、そうしたインターネットの本質を体現した面白い試みだと感じました。