札幌ドームから東京ドームまで:大規模スポーツ施設の将来を考える


これはニュース読み配信の文字起こしをブログ化したものです。

ドーム、日ハム移転で過去最大の赤字に

札幌ドームを管理運営する第三セクター「札幌ドーム」が、2023年度の決算で6億5100万円の赤字を計上しました。これは、日本ハムファイターズが本拠地を移転したことによる影響が大きく、収入の約3割を占めていたプロ野球の試合がなくなったことが主な原因です。赤字額は札幌市の想定を大幅に上回り、イベント開催日数も前年度の半分以下に減少しています。

日ハム移転の背景と札幌ドームの課題

日本ハムファイターズが札幌ドームを離れた背景には、高額な利用費や収益分配の問題がありました。札幌ドーム側の「殿様商売」とも言える姿勢に、日ハム側が改善を求めても対応がなかったことが、新スタジアム建設の決断につながりました。この問題は、スポーツ施設の運営と利用者側のニーズのバランスの難しさを浮き彫りにしています。

札幌ドームと他のスタジアムの今後

現在、札幌ドームはJリーグのコンサドーレ札幌の試合やコンサートなどで利用されていますが、プロ野球の穴を埋めるには至っていません。この状況は今後も続くと予想され、札幌市の財政にも影響を与える可能性があります。

一方、東京では築地に新しい多目的スタジアムの建設計画があり、これが実現すると東京ドームの将来にも影響を与える可能性があります。老朽化が進む東京ドームをどうするか、新スタジアムとの共存は可能か、など、今後数年以内に重要な決断を迫られることになるでしょう。

これらの問題は、大規模スポーツ施設の運営と都市計画、そして地方自治体の財政という複雑な要素が絡み合っています。札幌ドームの赤字問題は、今後の市長選などでも争点になる可能性があり、市民の関心も高まっていくことが予想されます。