2020年代の大事なテーマ、IR誘致を考える


2020年代、大きな動きにつながる可能性を秘めているのが、IRの問題です。

実はこのIRについては自分自身も興味があって調べているのですが、まだまだわからないことだらけです。わからないことだらけではありながらも、頭の中の整理をするために一度まとめてみようと思いました。

カジノ、というわけではない

日本でカジノを、というのはもう10年前くらいから言われていることかもしれません。カジノといえば、そう、ギャンブルです。

政府が主導でギャンブルする場所をつくるなんて変な話かもしれないですが、カジノを作る目的は日本人をカジノで遊ばせるためではなく、海外の金持ちを日本へ来てもらうのが目的です。

日本の周りにある香港やマカオは海外のお金持ちがたくさんお金を落としてくれて成功しています。同様に、ギャンブルといえばラスベガスですよね。ラスベガスは世界中のお金持ちが山ほどお金を落として、あんなにすごいことになっているわけです。

それを日本でも、ということです。

しかし近年はカジノというより、IRという言葉に置き換わっています。Integrated Resortの頭文字をとったもので、統合型リゾート、という意味です。

統合型というわけで、カジノだけではなく、劇場やライブハウス、スポーツ、豪華なホテル、ショッピングなどあらゆる施設が集まったリゾートというわけですね。

実際にラスベガスも音楽やスポーツのイベントは多く行われています。

メリットとデメリット

日本でもいくつかの候補地があり誘致が行われていますが、反対運動も根強くあります。その理由はギャンブル依存症の増加につながるのでは、という懸念です。

日本ではパチンコや競馬など、実はギャンブル依存症になりやすい環境はそろっているのですが、カジノというこれまでなかった存在が入ることへの抵抗感はあるということですね。

この対策として、IRの施設のうちカジノは3%までという制限であったり、日本人は高い入場料と入場回数を制限したりといった対策が取られるそうです。

とはいえ反対運動の理由はこれだけではなく、治安の悪化などへの懸念もあります。

メリットは集客と経済効果です。たくさんのお金を落としてくれるということで、試算されている経済効果はとてつもないものです。本当にそんなに効果があるのかどうか、ちょっとこのあたりがよくわからないんですが、そんなにうまくいくのかな。

実は自分自身はどうかというと、バンドマンという立場で考えるなら、IR誘致は正直なところとてもありがたいです。それだけライブができる場が増えるということですからね。

ただそれだけで物事を決めるわけにはいかないので、十分な議論がなされたのち、来年以降どう決着をつけるのか、成り行きも含めて注目しているところです。

候補地は横浜か、大阪か、それ以外か

いくつかの場所が誘致しています。昔は苫小牧や沖縄といった話でしたが、どうやら最近は横浜や大阪がかなり積極的に活動をしているようです。

どちらも大都市でありますし、大きな空港からも近く、港もあり、条件はそろってそうな気もします。

もちろん反対運動も起きています。どうなるんでしょう。

横浜に関しては、マリノスのスポンサー会社に海外のIR資本が入っています。そういうこともあり、他人事でもありません。マリノスは日産が手放し、完全に海外資本で運営を行うことや、チーム名を変えるといった噂話もあります。

難しい問題ではありますが、そもそも横浜は開港と共に発展した町であり、その歴史は常に国際的な立場に置かれるものでした。150年以上前はただの小さな漁村で、江戸に外国人を入れたくないという理由でわざわざ横浜に港を作ったという話もあるくらいです。そう考えると、ある程度海外資本が流入するのも仕方のないことなのかな、ともちょっと思います。

決着はそれほど遠くない

政府はこのIR誘致にかなり積極的で、最終決着がつくのはそれほど遠い未来ではありません。

実際にいろいろいい思いをした政治家もいるようで現在問題になっていますが、かなりの利権も絡んでくるでしょうし、どこにIRができたとしても海外資本での運営になりそうですし、できたらできたで問題になりそうな気もします。

その一方で、エンターテイメントに関わる人間としては、これまで日本にはなかった文化ということで、ちょっと楽しみにしている気持ちもあります。

来年、どんな動きがあるのでしょうか。