QUESTIONより
「この世に絶対はない」という言葉をきいたことがあるのですが、彩雨さんはどのように捉えますか? 人間も動物もこの世に命を与えられた者は必ず死ぬのでそれは絶対になると私は考えるのですが、絶対ってどのようなこと、ものだと思いますか?よろしくお願いいたします
人と話をするときに、本来であれば「絶対」というキーワードはあまり使うべきではありませんね。話がそこで終わってしまいますからね。
とはいいながらも、きっと自分でも「絶対」という言葉をよく使っていると思います。
難しいところではありますけどね。
この世に絶対はないことはない
この世に絶対はない、という言葉は「諦めたらそこで試合終了だよ」と同義語のように使われる言葉であります。
じゃあサッカーで5点差で負けていてロスタイム2分で2分の時計の針を回ったタイミングで「この世に絶対はない」というかというと、残念ながら絶対に勝てないでしょうね。まぁ使いどころの問題です。
人は絶対に死ぬというのも、まぁそういうところです。
ただ、この世の中は不確定要素が大きいものです。絶対に売れないと思われる商品が売れることもあり、絶対に当たらないと思われる宝くじにも当たる人がいて、絶対に治らない病気でも長生きする人もいます。
その一方で、絶対に勝てる試合に負けたり、絶対に事故が起きないところで事故が起きたりすることもあります。
なんにせよ、物事の決めつけは最小限にすることが肝要ですね。
絶対と相対
絶対というと100%という意味で置き換えられます。しかし語源を調べると、絶対というのは絶待という仏教用語から来ています。
待つものがない、という意味で、転じて他に並ぶものがないもの、という意味になります。絶対という言葉に置き換えられたのは明治時代以降で、英語のabsoluteを日本語にした新しい言葉ですね。
他に比べるものがなく、何にも制限されることがない、という意味になります。そういう意味では「必ず」「100%」というものとはちょっとニュアンスが違うわけですね。
世の中は絶対と相対があります。
絶対というのは、世の中がどうなろうと、地球が、宇宙がどうなろうと、これはこれだ、というものです。
相対というのは、自分の他に他者がいて起きる関係性です。地球があって自分がいるからこの体重、この重力を感じているわけで、もしこの世の中に地球がなければ自分の体重も重力もありません。科学的に考えるとこんな感じですが、すべてのことにあてはまります。
この世の中は絶対と相対、この二つのバランスで成り立っています。
バンドマンもそうで、たとえこの世の中の誰がいいと思わない曲でも自分がいいと思ったものを作るんだ!!という精神と、ファンのみんなが、そして世の中がいいと言ってくれる曲を作りたい!!という精神のバランス感覚が必要なわけです。どっちかだけでもダメなのです。
なので、この世に絶対はないわけではない、けどこの世に絶対はない、くらいの緩い感覚でこの言葉を受け止めていいのかなと思います。