これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです
今回は、「女子高生の間で、なぜ顔を隠すポーズが流行っているのか」という記事を読んで、とても面白いなと思ったので、そのお話をしたいと思います。
加工できないSNSと「顔隠し」ポーズ
最近の女子高生たちの間では、写真を撮る際に手やスマホで顔の一部を隠すポージングが流行っているそうです。
その背景にあるのが、「BeReal(ビーレアル)」などの、無加工の写真しか投稿できないSNSの流行です。
(※ここで少し事実確認の補足をすると、BeRealは1日1回ランダムな時間に来る通知に合わせて、内側・外側のカメラで同時に「無加工の日常写真」を撮って共有するフランス発のSNSアプリです。)
フィルターなどの顔の加工アプリが使えないため、手やスマホで鼻や口元を隠し、加工の代わりにしているんですね。
顔の一部を隠すことで、いわゆる「マスク美人」と同じように、見えない部分をごまかす効果を狙っているというわけです。
これを聞いて、人間の自己顕示欲とSNSの面白い関係性について、改めて考えさせられました。
「見せたいけど見せたくない」絶妙な心理
ここで思い出したのが、ボーカルダンスグループ「M!LK(ミルク)」の楽曲です。
(※音声内で「今日ビジュいいじゃん」と触れていたのは、M!LKの『イイじゃん』という楽曲ですね。TikTokなどのSNSミームとして大流行しました。)
この曲のフレーズがバズった理由も、SNS時代のジレンマをうまく突いているからだと私は思っています。
人間誰しも「今日の自分、イケてるでしょ」と見せたい自己顕示欲を持っています。
でも、それを自分からガンガン全面に出していくと、「ちょっとイタい人」に思われてしまうかもしれない。
そこで、「自分を見てほしいから出しているわけじゃなくて、流行りのミームに乗ってやっているだけだよ」という言い訳ができる絶妙な塩梅が、あの楽曲にはあったわけです。
今回の「顔隠しポーズ」も本質的には同じですよね。
無加工の顔をすべてさらけ出すわけにはいかないけれど、やっぱり自分を見てほしいし、SNSに出したい。
ご飯を食べに行っても、すぐに食べずにパシャパシャと写真を撮る人が多いのも、本質的には「今の自分の状況を見てほしい」という欲求の表れです。
(私はご飯が出てきたらすぐに食べてしまうタイプですが、写真を撮りたくなる気持ちもわかります。)
「出したいけれど、ありのままでは出せない」
「出すべきではないけれど、やっぱり出したい」
この微妙なさじ加減の葛藤に、若者たちはSNSやトレンドをうまく使って折り合いをつけているのだと思います。
今の若い世代は、インターネット上に自分をさらすことへの抵抗感自体は少ないのかもしれませんが、その分、自己顕示欲の表現方法が複雑になっている気がします。
今後流行るSNSやミームも、きっとこの「見せたいけど見せたくない」という微妙な心理に刺さるものになっていくのでしょうね。