利用すると成績が下る?スマホを持つ小学生が急増中


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです


スマホを持つ小学生が過半数に。親たちの悩み、そして現実

新学期を迎えた今、「そろそろスマホが欲しい」と言い出す子どもに、どう対応すべきか悩んでいる親御さんも多いのではないでしょうか。最近の調査では、関東圏の小学校高学年児童におけるスマートフォンの所有率が52%と、ついに半数を超えました。最も多いのは12歳、つまり小学校6年生で、男女ともにおよそ4人に1人がこの時期にスマホを手にしているとのこと。

親がスマホを子どもに持たせるきっかけとしては、低学年までは「緊急時の連絡」や「居場所の確認」が主でしたが、高学年になると「子どもに欲しいと言われた」「友達が持ち始めたから」という理由が増えてきます。SNS上でも「何歳から持たせたらいいのか」「どんな使わせ方が正しいのか」といった保護者の悩みの声が多く見られました。海外ではデジタル依存を防ぐためにスマホを禁止する動きもあり、今後の家庭でのルール作りがますます重要になってきそうです。

スマホ使用時間と成績の関係——2時間勉強してもスマホ次第?

この問題をさらに考えさせられるのが、仙台市教育委員会と東北大学が行った調査結果です。小中学生約4000人を対象に、スマホの使用時間と学習時間、そして学力検査の結果を分析したところ、驚くべき傾向が明らかになりました。

それは、「スマホの使用時間が1時間を超えると、学習時間に関係なく成績が下がる」というもの。なんと、1日4時間以上スマホを使い、2時間以上勉強した子どもたちよりも、スマホを全く使わず30分しか勉強していない子どもたちの方が成績が良かった、という結果が出たのです。

このデータをどう解釈するかは難しいですが、勉強時間そのものよりも、「集中して取り組んでいるか」「スマホが学習の妨げになっていないか」が成績に直結する可能性を示しています。勉強中も通知を気にしてスマホを触っていたら、そりゃあ集中できるはずがありません。時間の長さではなく、質が問われているということなのでしょう。

子どもとスマホの距離感をどう考える?

とはいえ、スマホが完全に悪というわけでもありません。連絡手段としての安心感や、友達とのコミュニケーション手段としても現代の小学生には欠かせないツールです。クラスでLINEグループがあって、参加していないと“付き合い悪い”と見なされる、なんて話もよく耳にします。親としても、何でもダメと言うわけにもいかず、しかし自由にさせすぎるのも心配。葛藤は尽きません。

だからこそ大事なのは、子どもと一緒にスマホの使い方について考えること。利用の目的やルールを明確にして、時には一緒にSNSやYouTubeを見て「どう感じたか」「どう付き合うべきか」を話すことが、最終的には一番の解決策なのかもしれません。

スマホをめぐる家庭の悩みは、もはやどこでも共通のテーマ。すぐに正解が出るものではありませんが、「一緒に考える」という姿勢が、子どもとの信頼関係にもつながるはずです。