キャッシュレス覇権争いは「宇宙」へ?PayPayがStarlink対応へ


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです

今日は、決済アプリ「PayPay」にまつわる少し面白いニュースがありましたので、ご紹介したいと思います。

PayPayが「Starlink(スターリンク)」に対応し、圏外でも決済可能に

なんと、PayPayが衛星通信サービス「Starlink(スターリンク)」に対応し、通信圏外や災害時などで電波が通じない状況でも決済が可能になった、というニュースです。

これまでもPayPayには「オフライン支払いモード」という機能がありました。
これは1日あたりの上限金額が決まっていますが、電波がなくて「やばい、圏外だ!どうしよう」という時でも、一時的にお金を立て替える(クレジットカードに近い)ような形で決済ができ、後で電波が入った時に精算されるという非常に面白い仕組みです。

しかし、今回発表されたのはそれとは少し違います。
スマホ自体が完全に圏外の状態でも、Starlinkの衛星通信を利用してリアルタイムに決済ができるようになる、というものです。

(※事実確認の補足:これはユーザーのスマホが直接Starlinkと通信するわけではなく、店舗側やイベント会場などが「Starlinkを利用したWi-Fi環境(または基地局)」を導入することで、スマホのキャリア回線が圏外の場所でもPayPay決済が利用できるようになる、といった法人・自治体向けのソリューションや実証実験を指していると思われます。ソフトバンクはStarlinkの法人向けサービスを提供しています。)

空が見えないと使えない?実用性と災害時の備え

ただ、このStarlinkを使った決済には条件があります。
衛星と通信するため、基本的には「空が開けていて見える場所(屋外)」でないと電波をうまくキャッチできません。地下や洞窟の中、あるいは分厚い壁に覆われた屋内などでは使えないわけです。

今の日本国内で、「PayPayが使えるお店(屋外の屋台やイベントなど)」かつ「携帯の電波が完全に圏外」で「空が広く見えている」という状況は、正直なところ滅多にないと思います。

以前、私も山奥の古い建物に行った際、屋内では完全に圏外になりましたが、一歩外に出れば普通に携帯の電波は入りました。

では、これがどういう場面で役に立つのかというと、やはり一番は「災害時」でしょう。
大規模な災害などで地上の基地局がダウンし、携帯電話の電波が一時的に完全に使えなくなってしまった時、屋外の避難所や臨時の配給所・店舗などで決済ができるというのは、非常に大きな意味を持ちます。

また、ソフトバンクがStarlinkと提携している関係もあり、「何か新しい技術や面白いサービスができないか」と模索する中で生まれた、グループならではのアイデアなのだろうとも思います。

衛星通信がキャッシュレス決済の「安心インフラ」になる日

この機能ができたからといって、日常的に「めっちゃ便利になった!」と実感する人は少ないかもしれませんが、通信インフラとして「何かあった時のための備え」があるのは素晴らしいことです。
PayPayやソフトバンク側としても、既存の衛星通信の仕組みを活用することで、そこまで莫大な追加コストをかけずに独自の「強み」を作れると踏んでいるのかもしれません。

ちなみに、現在楽天グループも独自の人工衛星を用いたモバイル通信ネットワーク(AST SpaceMobileとの提携)の構築を目指しています。

これが実現すれば、もしかすると近い将来、「楽天ペイなら、災害時や山奥で携帯が圏外でも買い物ができます!楽天ポイントもつきます!」といったサービスが出てくるかもしれませんね。

今日は、「PayPayがStarlinkに対応して圏外でも決済可能に」という、少し未来を感じるニュースをご紹介しました。
それでは、また次回もお聴きください。さようなら。